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読書/隆慶一郎『一夢庵風流記』 ノート20180319
隆慶一郎『一夢庵風流記』読売新聞社1989年
慶次こと前田慶次郎は、滝川一益一門の滝川益氏の子で、荒子城主前田利久の養子で前田家宗家の嫡子となった。ところが、織田信長の命により、養父・前田利久が隠居させられ、義理の叔父・前田利家が荒子城主となった。そのため利久一族とともに城を追われる。
滝川氏没落後、前田家に帰参するのだが、利久が亡くなると蓄電してしまう。
利家の妻・まつと不倫して破局。
晩年は上杉家の厄介になった。その上杉家が、関ケ原の合戦の導入部となる家康の会津攻めに巻き込まれると、撤退戦において、追撃してくる伊達の軍勢に対して、命知らずの七騎を率いて駆け、陣を斬り崩すという快挙をやってのけた。それが上杉・伊達双方の文書にあり、史実らしい。
隆慶一郎が描くまで、前田慶次郎はまったく無名な武将であったのだが、以降は勢い著名になった。
私は本作の原作とする原哲夫の漫画『花の慶次 雲のかなたに』で知り手にすることになった。我ながらミーハーだなあ……。
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