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読書/金原ひとみ『蛇にピアス』 ノート20180314
金原ひとみ『蛇にピアス』2004年
アルバイトをしているヒロインの少女ルイは、ピアスをしたアマという少年に心惹かれる。アマは犬のようにヒロインの言うなりだ。古着屋で働く彼は刺青やピアスをしているのだが、舌先を蛇のように二股にしてそこにまでピアスをしている。――心理学者が言うには、こういうタイプは大変に傷つきやすいタイプで、プロテクトをしているのだという――。アマと交際をしだした関係で、刺青やピアスを扱う専門店のオーナーであるシバさんに出会う。
ところが、アマは、猟奇的な集団暴行を受けた上に殺されてしまった。
ショックを受けたルイは、ちょいワルな刺青職人シバさんに救いを求める。
綿矢りさとともに芥川賞を受賞したので読んだ。若手で美しい女流作家が同時受賞したとき、筒井康隆をして、文壇をモームス(*当時流行っていたアイドル・グループ)化する気かとご憤慨のコメントをどこかに書いていたのを目にしたことがある。……まあまあ、市場ニーズというものがありますからねえ。
ノート20180314




