54/100
読書/C・L・ムーア『異次元の女王/ノースウェスト・スミス』 ノート20180318
C・L・ムーア『異次元の女王/ノースウェスト・スミス』仁賀克雄訳 ハヤカワ書房1972
C・L・ムーアは女流作家で、彼女のSF作品シリーズに登場するノースウェスト・スミスは、元々西部劇キャラとして構想されたキャラで、熱線銃を腰にぶら下げ、宇宙をさすらうガンマンだ。高性能の小型交易船を駆って個人密輸業者で汚い仕事を請け負う悪党で、ときどき同業者のヤロールと仕事を組むことがある。きわめて美男子である。ここの話で登場する女王というのは、地球外惑星の遺跡に住む忘れられた神にして異次元の怪物だが、幻惑的で美女に思えてしまう。主人公を魅了して、Hし、陶酔したところを〈魂魄〉を吸い込もうというのだ。当然、主人公は土壇場で大逆転して撃ち殺す。
本作は、ラブクラフトの『クトゥルー神話』の影響を受けているとも言われている。すると〈女王〉は、〈旧神〉かと推測されるところだ。
ノート20180318




