表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もう一度妻をおとすレシピ 第8冊  作者: 奄美剣星
読書感想文
43/100

読書/クリスティー『誘拐された総理大臣/ポワロ』 ノート20130222

クリスティー『誘拐された総理大臣/ポワロ』


【概要】

●第一次世界大戦時代の物語(ヘイスティングズの回想)

●英国交戦国で和平交渉という言葉がしきりにいわれるようになったころ(末期)

●大英帝国宰相デイビット・マカダム暗殺未遂事件。ニュースを訊いたヘイスティングズが意見をポワロに問うと茶番だという答えが戻ってきた。

●下院の院内総務バーナード・ドッヂ卿、総理の腹心バーナード・ドッジ氏の来訪。依頼者だ。

●来週木曜日パリ・ヴェルサイユ宮殿(←ヴェルサイユはパリ市か? パリの南西22キロに位置する、イヴリーヌ県ヴェルサイユにある。/wiki)で連合国会議がある。

●首相の失踪、欠席になると、和平が進む。ドイツの工作機関の仕業だ。時期尚早、破滅的結末をもたらすという依頼者たちが危惧する。まだこの時点で事件は発生していない。

●事件発生。依頼の朝方に首相は渡仏の途中で何者かに拉致され失踪する。駆逐艦でブローニュ港にゆき、現地司令部に一泊し翌日パリ入りする予定だった。司令官が手配した車は偽物だった。本物の出迎えの士官と運転手は猿ぐつわをはめられていた。やがて車は農園に乗り捨ててあるのがみつかる。

●首相の随行員。秘書官・ダニエルズ大尉。七か国語を操る。家柄は庶民。農園で車と一緒に猿ぐつわをはめられ発見される。英国在住の親族は伯母が二人いる。ハムステッド在住のエヴァラード夫人、(ウインザーに近い)アスコット近傍のミス・ダニエルズ。

●運転手オマーフィ。C・I・D(警視庁犯罪捜査部)の人間。アイルランド・クレア州(アイルランド独立戦争の中心地) 出身。

●依頼者の話/出迎えの車と警護の車。出迎えの車がカーブのところで、警護の車を巻いた。運転手が敵を蹴散らすが、首相は軽傷を負う。地元簡易診療所で手当てを受ける。チャリング・クロス駅からドーバー行き列車に乗る。のちに駆逐艦に乗ってブローニュ港へ。そこでユニオンジャックをつけた公用車が出迎える。拉致される。というてんまつ。

●殺害ではなく誘拐。不安定な状況は恐慌をもたらす。(ポワロ談)

●狙撃事件と誘拐事件は一連のものか別件か。(ヘイスティングの疑問)。ポワロは、第一の事件で裏切り者がいたと判断。オマーフィの裏切りか? チャリング・クロス駅(あるいはドーバー湊)への出発。ドイツスパイの連絡所。

●チャリング・クロス駅で、ポワロたちはドッジ氏、ジャップ警部、ノーマン少佐に出迎えられる。一行と一等寝台車に乗る。ドーバーで船に乗る。船酔いどめ体操をするポワロ。

●ブローニュ港に着くと、ホテルに入り、理論をまとめるポワロ。突然、イギリスに戻ろうと話をふり、周囲を驚かせる。

●チャリング・クロス駅のプラットホーム/電報、ロンドン西方の簡易診療所。

●ロンドン市街通過、バース街道、ハマースミス通過、チズウィックからブレンドフォードへ抜ける。ウィンザーからアスコット。ヘィスティングズも理由が判る。アスコットはダニエルズ大尉の伯母が住んでいるところ。こぎれいな別荘。しかしそこではないらしい。途中で少佐に耳打ちして二台の車のうちの一台を橋のたもとで待機させる。

●ロンドン北方郊外の屋敷。オマーフィ大尉☆の一味を捕える。

●ロンドンには戻らず、屋敷からさらに北にある、ヘンドン飛行場から空路、パリへ。

●逮捕したと思っていたオマーフィ大尉一味の中に首相がいて、ベルサイユの会議に出立する。

●種明かし/首相はロンドンからウインザーにむかう途中で誘拐された。ダニエルズ大尉が、クロロフォルム入りの布を首相に被せる。車は運転席と客席が仕切られている。送話管で、オマーフィに右折を命じる。運転手は怪しまずに言うとおりにした。分岐路の先に大型車が故障を装ってとまっていた。犯人は、塩化エチル系クロロホルムのトリックを繰り返して、運転手も眠らせ、別の車にかつぎこむ。そして二人の替え玉と入れ替わる。

●有名人の物まねほど簡単なものはない。ミュージックホール。

●総理の顔は包帯で隠されていたが、暗殺未遂事件の後なので、誰も気づかない。犯人は親しい人物には近づかない。平常の素振りと違っていても襲撃のショックのせいだということになる。首相は喉が悪いので演説前は声をださない。フランスに着くと、替え玉たちは消える。一味の一人ダニエルズは猿ぐつわをかまされクロロホルムをかまされるという芝居を打ったのだ。

●総理とオマーフィは、ダニェルズ大尉の伯母と称する、ドイツ大物スパイが変装した老婦人のところに直行する。

●第一の事件である狙撃事件と、首相が包帯を顔に巻いて、フランスに向うというところに思考を戻したポワロは、そこで事件の真相に気づいた。そしてウィンザーからロンドン間にあるすべての診療所の訊きこみで、顔を包帯でまかれた人物はいないという結果を得て、仮説が実証されたことを確信する。


ノート20130222

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ