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読書/島田一男『鉄道公安官 待避線の狼』 ノート20160131
島田一男『鉄道公安官 待避線の狼』春陽文庫1976
約150頁(原稿用紙換算約300頁=規定枚数)からなる、典型的な古典ミステリプロットだ。
ポオのミステリプロット11節(口上・事件概略・捜査依頼・捜査・仮説・裏動機・仮説崩壊・犯行の動機・閃き・デスリミット・全容解明)のうちの冒頭にあたる第1節「口上」を省いた全10節をもって構成しているのが判る。時刻表をふんだんにつかってはいるがトリックというより遊びとして使っている。トリックの基本は、表題であり主人公・海堂をして「待避線」の狼といっている黒幕塩路が、手下である郷・政子の二人を操っての各種偽装工作だ。
ノート20160131




