43話 ピヨ太、ピヨ助、ピヨ吉の俺たちの時代が来たぜ!!2
「いいか、バレないように食べるんだぞ」
『にゃ!!』
「喜びすぎて、元の姿に戻るなよ」
『にゃ!!』
「はぁ、大丈夫かな?」
『にゃあっ!!』
「はいはい、大丈夫なんだな?」
「晴翔。大丈夫だろうから晴翔も食べろ。せっかくの温かいご飯が冷めるぞ」
「あっ、は、はい!!」
俺たちは今、つい最近開店したばかりの、ペットカフェに来ている。
ここは犬だけじゃなく、事前に店長さんの確認をして、店長さんが大丈夫だと判断すれば。猫やウサギ、鳥やハムスターなども入ることができる、珍しいペットカフェで。1度来てみたいと思っていたんだ。
それで今日、ちょうど町に来たから。ならついでに寄っていくかってことになって。俺はしっかり店長さんに電話して確認。シロタマが入る許可を得ておいたんだ。
ここなら一応ゆっくり、シロタマもご飯を食べる事ができるからさ。実はシロタマ、人の姿に変身できるけど。人の姿でご飯を食べて、そのご飯があまりにも美味しい時に。時々しっぽが出ちゃったり、耳が出ちゃったり、下手をしたら元の姿に戻りそうになっちゃうんだよ。
あやかしとして、かなりの力を持っているはずなんだけどな。これだけはダメらしい。
だったら初めから、猫の姿ならしっぽさえ気をつけていれば、ゆっくりご飯を食べられると思ってさ。それでシロタマを、連れてきてあげたいと思っていたんだ。
今シロタマは、お子様ランチならぬネッコランチを、美味しそうに食べている。
「どうだ? しっかり買えたか?」
「はい!! ……たぶん大丈夫だと?」
「ハハッ、それは本当に大丈夫なのか?」
「一応予定していた量よりも、かなり多く買ったんですけど」
「予約が凄いんだって?」
「はい。まさかちょっとした提案だったのに、あんなに応募が来るなんて思いませんでした」
「晴翔も、参加するのは初めてだったよな?」
「はい」
「聞いた話しだと、今までも子供用もちゃんと用意はいていたらしいぞ。ヨーヨー釣りにスーパーボールすくい、お楽しみボックスなんかをな。ただやっぱり、大人が楽しむ物の方が多かったようだ」
「そうなんですか?」
「だが、今回は新しく、町の子供に大人気のすずまるぬいぐるみが作れるっていうだろう? それで物がなくなるといけない、予約できるならしておこうってことで、みんな予約してるらしい」
「それで、予約が多いのか。別に予約しなくても、大丈夫なはずなんですけどね。あー、でも、あの予約の量だからなぁ」
「その辺、難しいよな。俺もなるべく残さないように仕入れないといけないし。ただ楽しむだけなら良いが、お店を出す方は大変だ」
実はもうすぐ、町を盛り上げていこうってことで、地域振興イベントが開催されるんだ。俺が住んでいた時にはやっていなくて、俺も初めて聞いたんだけど。商店街でいろいろイベントをやるらしい。お祭りみたいな感じかな。
それにじいちゃんと神谷さんと俺とシロタマ、結城さん達も、出展するんだよ。
別に、俺は最初、普通に客として参加するつもりだったんだ。結城さんは実行委員会に入ってたから、最初から出店する予定だったけど。ただ……。
まず、うちの町の商店街には、商店街公式キャラクターなるものが存在する。どんなキャラクターかというと。
名前は『すずまる』で。ぽっちゃりした体に、首にリボンを巻いている、とっても可愛らしいスズメの子だ。その可愛さに、街の子どもはほとんどが、何かしらすずまるグッズを持っているくらい、子供たちに大人気のキャラクターなんだ。俺も好きだし。
それでそのすずまるだけど、もちろんこの地域振興イベントに、すずまるの着ぐるみも用意されていて。
そのすずままるの中に入る人のことを、じいちゃんたちが、今年もすずまるの中の人は大変だろうな、倒れないように気をつけないと、なんて話しをしていたんだ。去年なんて、子供達が離れんくて大変だったらしい。
そんな話を聞いた俺は、そんなに人気があるなら、簡単にすずまるのぬいぐるみが作れるお店を出したら、子どもたちが喜ぶだろうな、なんて思ったよ。ただ……。
そう、思っただけのつもりだったんだけど、どうやら声に出して言ってしまっていたらしく。
俺の話しを聞いたじいちゃんと神谷さんは、ぬいぐるみと仲良く、そして大切に扱うことを教えるには、自分で作らせるのが一番かもしれない、と。
しかも、大好きなすずまるを自分で作れるとなれば、子どもたちがこっちに来てくれて、着ぐるみの人の負担も減るんじゃないか、なんて言い出して。
じいちゃんはすぐに実行委員会に連絡。実行委員会の人たちも、それは良い!! と言われてしまい。地域振興イベントで、すずまるぬいぐるみ作り体験をやることが、あっという間に決まってしまったんだ。
と、いうことで今日は、そのすずまるぬいぐるみ作り体験のための材料を買いに。ついでにシロマルに、ネッコランチを食べさせに来てあげに。大きな街まで買い物に来ていたんだ。
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