表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アキバ地雷赤裸々日記  作者: KWHRJ
2/3

田邊太郎50歳初のパパ活

 私の名は太郎。名字も田邊だから何れも平凡な名前だ。50歳のオジで、離婚している。相手は中国人で子供も居た。この世の中は母親に全てを与え、私には何も残らなかったが今はそれにも慣れた。フランスの外資系からドイツ企業への転職が2020年2月20日に決まっており、残務整理にきた新横オフィスの帰りに彩衣に出会ったが、2月11日の一年半後の8/11に結婚するとは想像もつかなかった。彩衣は私に出会ってからぐんぐん変わっていった。というよりもともとやりたかったことを実現していった。例えばアイドル。ドクターロリータと言うグループに入り半年で辞めた。そしてアキバのコンカフェに入った。

 もともとキャバは本意ではなく、大学2年の夏に父親が倒れて以来、奥沢から菊名の安いところに引っ越し、彩衣が一家を支えた。母親はアル中で自由が丘の東急で稼いだお金は全部飲み代に消えて、父親は透析と入院でお金が湯水のように無くなっていった。そんな時に会ったのがこの私だ。もちろんパパ活なんてやったこともないが、パパ活という定義が正しいのか、そもそもパパ活の定義って何なのかよくわからないところもあるが、彩衣は自然と私になついて新横の家に転がり込み、そのうち奥沢に引っ越した。ミニチュアダックスのちびと一緒に。

 ちびは八王子の実家から連れてきており、前妻にもよくなついていたが、彩衣にはもっとなついた。彩衣は犬をよく可愛がり人間のつまみのホタテなども与えるのでちびはぶくぶく太り、八王子で小さかった面影なく大きくなった。2021年3月6日、ちびの三歳の誕生日には犬用ケーキまで買ってお祝いしたが、近所の通報で追い出されることになり、環八沿いのプレールデューク田園調布に5月から移った。

 移った当初元気だったちびが散歩に行こうと外に置いた途端に上半身だけで動き下半身を引きずるようになったのが5月の連休で、最初は悪い冗談かと思ったが急に下半身が動かないので目黒の救急にかかると脊髄ヘルニアで助からないという。それからあちこちの動物病院に見せたが結局助からず、あんなに元気だったちびが一週間でみるみる悪くなり、最後は呼吸ができなくなり散歩カバンで連れ出すときに亡くなった。

 それから8月11日に彩衣と結婚、うちの両親にも会ったが彩衣の家族は見たことがない。そのことで責めたりもしたが、絶対に話が前に進まないので今は止めている。結婚して丸一年が過ぎる頃には色んなことで言い合いもあったりで、いいことばかりはありゃしないといったところか。2022年の4月末には母が腎臓がんで腎臓を取ることになり、それからは放射線に抗がん剤と壮絶だ。彩衣も会ってはいたがその後の関係は微妙で家族の話はしない。そうそう、2021年の暮れには子供もできたが望まないこともあって結局落ちた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ