3世界
数ヶ月後、シュラトンが、言う。
「このつど、縁があってテォドール伯爵家には入る事となった。」
やはり、この冒険者パーティーは解散。
シュラトンは、入婿になるらしい。
要領が、良いと云うか。
危うく、空涙が出るとこだった。
「おめでとう今迄、色々あったがシュラトン頑張れよ。」
代表して、俺が云うと パーティーメンバーの 猫獣人のイルム、人族のシュガーとレアドも各々が祝いの言葉を紡ぐ。
「ありがとうエクレス」とシュラトン。
この世界、イムンド世界のハースト王国に来て3年。
前の世界、アラアーラム世界のシュルンジア王国と同じく獣人、魔物、人族、龍族、魔人が入り乱れて居る。
宗教は多神教、創造主は女神レアリティ、商売鍛治、風旅、等々4柱の神が居るらしい。精霊までも居ると。いずれも命が、軽い世界だと思う。死にたくなかったので、アラアーラムでは、死ぬほど修行した。治癒と治療と再生の魔法から修行したものだ。
刀の師匠、双剣使いの先生。
鬼のような人達だったが。
そう、ドワーフの鍛冶師匠も。元気かな?不肖の弟子だけれど。
イムンド世界に来た当初は、言葉も分からず1年も文字と言語の勉強とこの世界の理を学んだ。その後、各地を放浪したのだが。
前のアラアーラム世界の貨幣を金塊に変えてたので何とかなったが、パーティーなんてその内解散するだろうと、1年前に、家を購入し商業ギルドにも登録していたので 解散しても何とかなるだろう。
猫獣人のイルム、人族のシュガーとレアは、どうするんだろな?
パーティーで共同で、借りた家は俺以外は出て行かざるを得ないんだが、
一応「家、一緒に住む?」と聞いてみた。
「エクレス助かる。」と3人共に、首を立てに刻々高速で振る。「困った時は、お互い様」
「じゃあ増設するね。」と言うと。
「誰に頼むんだよ?」とシュガーが、
「自分で、やるんだよ」
「えっ?!」
笑う俺。