第2話 女神様に出会いました
現在不定期(修正過多)で投稿しています。
途中までは書くのですが……。
続きを書き始めるときに途中まで書いた文章を修正?改編?をしているので、一向に進まないのです。
それから、どうやら私は話数を分けるのが苦手みたいです。
文章がこれから長くなったり、短くなったり(要するに下手)しちゃうかもしれませんが。
見てる人に読んでもらえるよう執筆していきます!
尚、この作品はテスト見たいなものなので本当に修正が多いので、それが嫌な方はごめんなさい。
「はい?」
私は今、目の前で話している絶世の美人さんに見とれて、全く話を聞いてなかったことを思い出した。
……確か私は死んだはずでは?
あの状況で助かったとは思えない。それじゃあここは天国だったりして。
私が自分の状況を再確認し終わったと同時に絶世の美人さんが話しかけてきた。
「もう、絶世の美人さんなんて他人事はやめて、私のことはミーナちゃんって呼んで欲しいなー♪」
金髪の腰まで長い髪を揺らしながら絶世の「ミーナちゃんですよー♪」……ミーナさんでお願いします。
流石にこんな絶世の美人さんに対してちゃん付けは私の精神が……。
「むぅ~」
ミーナさんはほっぺを膨らませて、不満そうな顔をしてくる。
不覚にも、ちょっと可愛いなって思ってしまった。
……それにしても、私は声に出して自分の心の声を目の前のミーナさんに聞かせていたのだろうか。
だとしたら、ただでさえ感情が表情に出ていると言われる私は、到頭自分の心の声を勝手に話してしまうようになってしまったのか。
「そんなことは無いですよー。私は女神様なので、あなたの心の声は意識しなくても普通に聞こえてしまうのですよー」
まじか、女神様なのか……それならしかたないね、それと同時に私の天国に来たという可能性も高まってしまった。
「ん~、微妙に違うけど、香織ちゃんが私に会うには魂の状態じゃないといけないから、間違ってはいないのかなー」
ミーナさんが可愛い仕草をして小首を傾げる。
さっきよりも可愛くて、女の私でも鼻血が出そうになった。
それはさておき、さっきからチラチラ見えるものがある。
魂って、絶対これだよね。私の目線の下で浮いてる光の玉みたいなやつ。
今の私は幽霊みたいになってるからか。触ろうと思っても体ごとすり抜けるし、私の一部みたいに動いてくる。
「……ねぇねぇ、そろそろお話を続けてもいいかなー」
「あっ、はい。すいません続けて下さい」
どうやら、私が動き回ったりしている間も、ミーナさんは待っていてくれたらしい。流石にさっきまでのお話を聞いてなかったのは申し訳ないと思ってます、はい。
「それじゃあ再確認しますね……。雨宮香織、16歳。ごく普通の四人家族の次女として産まれ落ちすくすくと育っていくが、完璧超人と呼ばれる長女と周りの人間に比べられてはコンプレックスを感じ、普通で平凡な才能の自分に嫌気が差してしまう。最近は勉強にも身が入らずに過ごしており、気分転換で大好物であるアイスを食べに来た公園でトラックに轢かれそうな少年の代わりに跳ねられ、そのまま死亡。 それで合っていますか?」
「……はい。多分そうです」
そうなのだ、私はあの完璧超人の姉と周りの期待、幻滅と軽蔑の視線にずっと晒されては、疲れてしまっていた。
姉はとても優しい。私には特に過保護なくらい優してくれるが、その度に姉は私のことを周りに自慢しては、話して回る。
その度に影で笑い者にされては自分と姉の違いを指摘され、何度も自分で分かっていると思いながらも、その度に才能を見せつけられては毎回自分に嫌気が差してしまうのだ。
「香織ちゃん。それは違いますよ、あなたには類い稀なる才能がひとつだけありました」
「私に、才能?」
ミーナさんがやけに真剣な顔でそう言ってくる。
私に才能なんかがあるわけがないのに……。
強いて言うなら私が普通で平凡すぎることかもね。
「それじゃあ香織ちゃんに質問です。あなたはどうしてあの少年を助けれたか、本当に分かっていますか?」
「……なんですか、突然」
そんなの、私があの少年の代わりにトラックに引かれたからこそ。私が今この場所にいるのでしょうに。
「いいえ、そこではありませんよ」
「じゃあ何だって言うんですかぁ?」
あっやばい、少しイラついて顔に出てたかも知れない。
……いや、心の声が読まれてるなら無意味だった。
「ふふふ……。ここまで言って解らないなら、そろそろ教えてあげましょうか?」
「すみません、教えて下さい」
ミーナさんの笑顔がちょっと怖いです。
私は態度を変えて丁寧に頼みこんだ。死んだ後でも私に才能があったのなら私はそれを知りたい。
「よろしい♪ それじゃあ教えますが、本来あの少年は助からないはずの命だったのですよ」
「へっ? それってどうゆうことですか?」
分からない。現にあの少年は助かって生きているのでは?
「そのままの意味ですね。本来なら何をしても、あの少年はあそこでトラックに轢かれてしまう未来しかなかったのです」
「でも確かに、あの少年は助かってるはずです」
そう、私に呼び掛ける少年の声が聞こえたのは、意識が朦朧とした中ではっきりと覚えている。
「香織ちゃん。それはあなたがあの少年の未来を、自身の命を懸けて変えてしまったに決まってるじゃない」
「えぇっ!?」
今ミーナさんは、いったい何を言ったの?
私は、ミーナさんの言った言葉の意味を考えて理解する。しかしそれは本当に可能なのだろうか……。
「つまり、普通で平凡な人間である私が、女神様が無理と判断した未来を変えてしまったって事ですか?」
「正解でーす♪」
しかしミーナさんは肯定してしまった。それでも私には分からないことが一つだけある。
それは……。
「ふふ♪ 先に言っておきますね香織ちゃん。実はあの少年を助けれたのは、あなたに『直感』という才能があったからなんですよ」
「直感、ですか?」
「はい♪ だから何をしても助からなかった少年は助かったのです。もう姿も見えない注意しようとした相手に、突然あそこから香織ちゃんが全力疾走して少年を突き飛ばすなんて未来、誰が予知できたでしょうか? 女神である私にも無理でした、誇ってください」
「え? 嘘……ですよね?」
私は、ミーナさんの言葉で泣いてしまった。
私が何をしても周りから褒めてもらえず、姉と比べられる日々の毎日。
私はあのとんでも姉が、そしてミーナさんですらできないことをやってやれたのだ。
「……香織ちゃんは本当に頑張りましたね、私も嬉しいです。なのでちょっとだけ余命を与えちゃおうと思います!」
私が涙を流していると、ミーナさんが突然変なことを言い出した。
余命ってなんなんですか、私もう死んでますよ?
「もう他の神には許可を貰っています。香織ちゃんには辛かったと思う人生でしょうけど、最後くらいはお別れの言葉を言ってきてはどうでしょうか?」
「それって、もしかして……?」
私の予想が正しければ、それは女神様の慈悲なんでしょうか?
最後のお別れができるのは本当に嬉しい。辛かった人生だけど、そこには本当に数少ない大切なものもあったから……。
「因みに余命といっても、香織ちゃんが死んだ今日から明日の0時までの、僅か一日半程度なんですけどね」
「……いいえ、それでも一日もあるなら大丈夫だと思います」
充分だ、それくらいあれば別れの挨拶くらいは済ませられる。
「それから、厳密には香織ちゃんはもう死んでますから、一時的に元の体に魂を付与するだけなので、心臓は止まってますし血液は流れてません。体も一時的に動かせるのと腐らないようにしているだけなのでそこら辺はごめんなさい」
「大丈夫ですよミーナさん」
私はそんぐらいで音をあげるほど弱い女じゃありませんから
逆に死んでも一日だけ動ける自分の体を誉めてあげたいくらいです。
「現在香織ちゃんは病院のベットで、香織ちゃんのご家族とあの少年とその家族に見守られています。起きたら驚くでしょうがそこにはあなたのあの姉もいます。最後にがつんと言ってしまいなさい、これは女神様からのアドバイスですよ♪」
「はい!」
私はあの姉に最後くらいは自分の思いをぶつけることにした。あんな姉でも家族だから。
それから少年の家族にもしっかり、注意しとかないとね。
「世界への影響は与えれませんから、香織ちゃんが残したいと思った人しか記憶は残せないの。余命の僅か一日くらいで大騒ぎにはならないと思うのですが、あなたの大切な人たちにはそう伝えておいてくださいね」
そうだよね、死んだ人が例え一日でも生き返ったら大騒ぎだもん。
幸い、私の大切な人たちは記憶が残るみたい。だからちゃんと伝えておこう、特に姉。
「それじゃあいってらっしゃい、香織ちゃん♪ ……ふふふ、もしかしたら奇跡おこっちゃたりして♪」
「いってきます、ミーナさん! 最後の方になにか言いましたか?」
「いいえー、なんでもないですよ~♪」
ミーナさんが最後になにか言ったような気がするけど……気のせいだよね。
それじゃあいってきます、ミーナさん♪
そして私は目映い光に包まれながら、意識を失っていった。
「頑張ってね香織ちゃん、あなたならやってくれそうな気がするの。ふふふ♪」