第1話 プロローグ
記念すべき最初の投稿です文字数が少なかったり、あらすじに追い付いて無いですが、とりあえず投稿してみました!
是非これから読んでくれたらいいなと思っています。
それは前触れもなく起きた不幸な事故。
居眠り運転をしたトラックが、偶然公園から飛び出たボールを追いかけた少年が轢かれる……はずでした。
「……はい、どうぞ♪」
そう言って丁寧に重ねてくれた三段アイスを慎重に渡してくれる店員さん。
綺麗な顔立ちで肩まで長くて黒い髪、所謂癒し系と呼ばれる皆の人気者さんだ。
「ありがとうございます」
私は受け取った大好物の三段アイスを眺めながら辺りを見渡す。
私の名前は雨宮香織16歳。今日は久しぶりの気分転換に、私の大好きなアイスを買いにこの中央公園へ来ています。
この中央公園は中々広くて、公園の真ん中には噴水広場があり、その回りには私がさっき買ったアイスのワゴンで客が並んでいるのが見える。
少し奥の方を見てみれば、ブランコや砂場等の遊具で遊ぶ子供達や、近くでベビーカーを見ながら談笑する。おそらく遊んでる子供達の母親達がいた。
「ふぅ……うわぁ!!」
多少の人に埋もれていた鬱憤をため息にして吐き出すと、まだ幼い少年が目の前を走り去っていった。
あまりにも唐突だったので危うくアイスを落としそうになってしまった、が何とかセーフ。
「危ない危ない、危うく私の大切な三段アイスちゃんがもう少しで落ちる所だったじゃん」
私は走っていった少年に注意すべく、少年が走っていった方向を確認してみるが……。
「あれぇ?」
もう少年の姿は見えず、走っていった方向を見ると公園の出口に向かっていた。
「――――ッ!」
その時、何故か私は全速力で公園の出入り口まで走っていた。大好物の三段アイスを落とした事には目もくれずに。ただ私は自分の直感に従って公園を飛び出ていた。
飛び出た私の目の先には、青いボールを持ったまま空を見上げて道路の真ん中でボーッとしている先程の少年を見つける。
「少年っ!」
するとようやく少年は自分の状況を理解したようだが……ダメだ、もう遅い。私は此方を向いて驚いている少年に向かって勢いよく飛び、その小さい体を車道から押し出した。
瞬間、激しい痛みが私の体に襲い掛かり、意識が飛ぶ用な感覚に陥る。何故か意識は保たれたが、死ぬのはもう時間の問題であった。私の体からは大量の血が流れ出ているのが自分自身でも感じ取れた。
「お姉ちゃん? ――お姉ちゃんっ!」
消え逝く意識の中で、私に呼び掛ける少年の初めて聞く大きな声がした。私は少年が生きていることを知り、嬉しい気持ちと少しの悔いを思いながらも私は意識を手放した。
雨宮香織 享年 16歳
死因 トラックに跳ねられ死亡
「それで合っていますか? 雨宮香織さん」
「はい?」
私は現在真っ白い謎空間で、絶世の美人さんと対面してます。