生きよ
君よ
生きよ
生き生きと生きよ
生きているのではなく
生きようと生きよ
君よ
息をせよ
吸って吐くだけでなく
努めて大きく息をせよ
世界の全てを吸いこみ
己の全てを吐きだせ
君よ
目を閉じよ
目蓋を閉じるだけでなく
その奥にある
己の闇を見つめよ
それは決して不安でなく
おおらかな太古に還る静寂
君よ
目を開け
見たいものだけを見るのでなく
見落としている何かを見よ
己を崩してしまう
現実から目を背けず
胸を突き刺す
真実へ飛びこめ
君よ
手を止めるな
己をかき混ぜる
その手を止めるな
残酷な時代ばかり続き
生きる意味など見当たらないのに
それでも生きていることを
かき混ぜて
捏ね回す手を止めるな
いつか
その手たちによって
世界は改変される
決して固まることのない
流動的な己たちは
動き続ける時代にも靡かずに
己たちの流れを強め
一つの時代となるだろう