01 こんにちは、赤ちゃんな私。
序章的なものです。
「おぎゃあぁぁ、おぎゃぁぁ」
突然、意識が浮上してきた。
否。
引っ張り出された、という感じだろうか。
全身がなんだかぬるぬるしていて、生あたたかい。
だけど、不快じゃない。
不快といえば、下半身の違和感。
自由に動かせないので、結構打ち所が悪かったのかも・・・
なんて思っていると不意に抱き上げられた。
へッ?!
≪私≫を持ち上げた誰かが聞きなれない言葉を言う。
え・・・?
え・・・?
ちょっと、待って。
状況、わかんない。
言葉、わかんない。
体の具合、わかんない。
意識、はっきりしてんぞ。
・・・よし。
「おぎゃああぁぁぁあ(どーいうこっちゃーーーーーー)!!」
すると混乱し放題な私とは正反対の、感動に打ち震えた(ような気がする)声が聞こえた。
「~~、~~・・・・・・。≪ファリアス≫・・・」
「≪ファリアス≫っ、~~~~、~~~~~~・・・!」
どうやら男性と女性らしい。
って目がっ、目がぁぁぁあ!!!
見えん!!
薄い膜張ってる。
ってか声もぼんやりしか聞こえん。
というか、私は既に死んだ記憶がある。
と・・・いうことは・・・?
そう考えてサッと脳裏に浮かんだのは、私が大好きだった設定。
≪異世界転生≫
だった。
しばらく進みません…