お金? 呪文? よくわからない♪
「雪は白く、白銀の世界へ誘い込む……」
私ことカナは初めて村の外に出た。
長年の夢だった事もあり、とても胸が踊っている。
だからか自然と村に伝わる伝承の歌を自然と口に出してしまう。
「白銀の世界は凍結した世界……。静かなる世界……。すべてを凍結させる世界は……やがて人をも凍らせる……でも――」
とまで言ったところで声が聞こえた。
「助けて!! お願い!!」
「?」
声が聞こえる。
「だれか~。いるの~?」
辺りを見渡す。
だがこの木々に覆われた場所で、しかも夕時では視界が悪く、人がいるかどうかもわからない。
だからとりあえず、私は呼んでみる。
「襲われてるの!! お願い! 助けて!!」
私の声は聞こえたようだ。
そして場所も分かったので女の子と怖い顔の男の人の間に入る。
「そっか~♪ たいへんだね~♪」
「「!?」」
二人が驚いて後ろに下がった。
そしてじっくりと観察してくる。
何かしたかな?
普通に走って来ただけなのに……。
観察し終わったのか、男の人が私に声をかけてくる。
「嬢ちゃんよ~。金出せや。痛いのは嫌だろ?」
「お金? お金って何?」
人にあったら出さなきゃいけないものかな?
「え!?」
女の子が目を丸くしてまたも驚いている。
男の人はバカにしたように笑った。
「ハハハ! バカか嬢ちゃんよ。そんなんじゃ嘘にもならねぇよ」
嘘?
私嘘吐いてないのにな~。
私の村にお金(?)みたいな物は無かったし……。
「まぁいい。出さねぇなら動けなくさせて借りて借りてくだけだ。
我が名はルーガ!
いでよ〝炎剣〟!
全部炭にする!」
「ダッサ!! 喚ぶための呪文ダッサ!!」
「うっせぇ! 呪文は選べねぇんだよ!!」
?
呪文?
呪文って何?
この人達の言ってる意味がわからないので聞いてみることとする。
「呪文って何?」
人差し指を頬に当てて、首を傾げる。
「え!? 呪文も知らないの!?」
「こいつぁとんだ田舎もんだな~。だが好都合。死ねや!!」
剣を逆手に持ち、切っ先を私に向けて突き出してきた。
私はそれを見て一言。
「そんな持ち方でやったって避けられるのがオチなのに……。てか遅すぎ♪」
彼の剣をへし折る。
そらもう綺麗に折れた。
そんなに魔力を込めていないのに簡単にポキッて折れた。
「んなぁ!? 俺の剣が!?」
「とりあえず……うるさいから少しおねんねして♪」
トス――
手刀で彼の首に入れ、意識を奪った。
「い……一瞬……。私より下っぽいのに……」
うん?
私を呼んだの……この人かな?
声も似てるし……。
よし!
決めた!
「名前なんていうの~♪」
「え? 私はぁ……。真陽って言いますぅ」
「そっか~♪ 私の名前は嘩来って言うの♪ 漢字で書くとよく間違われるからひらがなでいいよ♪ これからよろしくね♪ 真陽ちゃん♪」
「へぇ? う……うん」
よし!
首を縦に振ったから肯定だよね♪
じゃあ……。
「ところで真陽ちゃん!」
「ハ、ハイ!」
「おなかすいちゃった♪ 食べ物ない?」
「……お、お家に招待するですぅ……」
「よろしく♪」
よし♪
今夜の食糧確保♪
いや~♪
村から何も持ってきてなかったんだよね♪
誤字、脱字、修正点があれば指摘を。
感想や質問も待ってます。




