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言の葉考  作者: 想 詩拓
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2013年02月05日 市川団十郎という名跡

 十一代目市川団十郎が、九代目市川海老蔵を名乗っていた頃、「海老さま」と慕った多くのファンが、遠慮して海老を食べなくなり海老の売上が大きく落ちたという逸話が残っている。この十一代目は癇癪持ちで非常に気難しく、周囲は振り回されてばかりだったらしい。

 当代の市川海老蔵も隠し子や傷害事件等、何かと人騒がせな人物だ。梨園の役者は時々それが自分の義務であるかのように周りを巻き込んで騒動を起こす事がある。


 この度亡くなった十二代目市川団十郎は成田屋のHPの挨拶のページで、冒頭に「いい役者になる」という言葉を持ってきている。どれだけ舞台の外で無茶をしてもいい役者であれば許される。それが梨園なのだ。

 逆にいえば舞台に影響するような真似は許されない。息子の隠し子問題にも動揺しなかった十二代目も、かの傷害事件の怪我で公演を降板することになった海老蔵には厳しい態度を見せた。白血病と戦いながら限界まで市川団十郎の名を背負って舞台に上がり続けた十二代目のその怒りは重い。

 十一代目も末期の胃癌に侵されながら、死の一月前まで舞台に立つ気概を見せていた。その役者としての舞台への執念こそが団十郎という名跡の真髄なのかもしれない。

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