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Space Liberator  作者: ツインタニア
銀氷のアリゲーター

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灰より生まれし神

ドルゴヌ本拠 プラキオ星


地下深くに極秘裏に建造された特別科学研究所、オイミャク星からここに運ばれたプライマリークリスタルは、運ばれてきた当初より更に赤みを帯びて、まるで心臓のように激しく脈打っていた。


「遂に......遂に全てが整った......新たなる秩序が生まれる......この宇宙は我らの物だ......誰にも渡しはしない......」


研究者の男は両手を広げて興奮気味に喜んだ。


「さぁ!すぐにでも核の......名前は......なんだったか.......?まぁ良い、そいつと首長を呼ぶのだ!我らの秩序の始まりだ!」


「ははっ!」


研究者の男はエマの名前すら覚えていなかったが、とりあえず2人を呼ぶ様に部下に命じた。


しばらくして首長はエマと彼女が抵抗しない様に手枷と首輪を付けられていた。


「早く歩け!」


「がはっ......申し訳......ございません......」


そして首長は彼女の首輪に付いたリードを犬の散歩のように強く引っ張り、歩く速度の遅いエマの首を締め上げた。


「ご覧ください!遂に準備が整いました!これで計画を実行すれば、まずプラキオ星全土をこれより産まれる不死鳥(フェニックス)の力で包み込むでしょう!」


研究者は興奮が収まらない様子だった。


「その力は生物の精神を支配して不死鳥(フェニックス)が下す、ありとあらゆる命令に従い......死をも恐れぬ信者となるでしょう......そして首長は......その不死鳥(フェニックス)を従える存在......つまりは宇宙の頂点に君臨致します!」


「なるほど......その力はやがて......宇宙全土へと広がっていく......労せずして宇宙は我らの物だ」


首長は自らの手中に入る宇宙を考えながら不敵に笑みを浮かべた。


「さぁ、早くこいつを不死鳥(フェニックス)にしろ!逆らう者は全て焼き払うのだ!」


「ははっ!早速始めます!」




研究者は端末を操作するとプライマリークリスタルの鼓動と光が更に激しくなった。


そしてエマを拘束したままプライマリークリスタルの前に立たせた。


「素晴らしい......まさに神の光よ!」


やがて、光は一筋の鋭利な槍となってエマの胸に突き刺さった。


「がはっ......!」


彼女は血を吐いたが、光の槍はどんどん大きくなっていく。




光は彼女自身を飲み込むほど大きくなっていく。


「みんな......ごめんね......」


エマは光に包まれて意識を失う直前に静かに呟いた


やがて光は膨張の末に爆発して、中から赤く炎に包まれた大きな神々しい不死鳥(フェニックス)を生成した。


それは大きな雄叫びをあげながら研究所の部屋を悠々と飛び回っていた。


「おお!成功です!やりました首長!」


「おお......成功したか......ならば、早速実行に移す!プラキオ星の人間を全て神の信者とするのだ!」


首長の命令に従い不死鳥(フェニックス)は力を込めて、身体の周囲が赤いオーラに包まれた。


やがて、力を放出して津波の如き衝撃波が壁や地面を貫通して星全土を包み込む様に駆け巡った。


ーー


シタデレがオイミャクへ向かった直後に、イルメグに残ったリュウキ達はドルゴヌ本拠のプラキオ星侵攻作戦の作戦会議を開いた。


椅子にはシタデレとリッテンを除いた面々が座って机を囲んだ。


「さて、知っての通り間もなく宇宙政府とドルゴヌを転覆させるための共闘作戦が実行に移される......だが、宇宙政府から気になる情報が入った。どうやらプラキオ星に居た宇宙政府の諜報員や現地の協力者との連絡が一切取れないそうだ。それどころか星全土で通信などが一切行われていないらしい」


アラデスクの言葉で会議が始まった。


「通信が行われていない......都合良く全て壊れた訳では無いでしょうし......電波封止の命令を出した.......?」


ルインは顎に手を当てて考えた。


「だが、通信が行われなくなる直前にプラキオ星全土を包み込むほど強い力を観測したとも言っていた。その力が何かしらの原因である事は間違いないだろう......」


「......結局......エマはどうなったんだよ......何か情報は無いのか?」


ロドメルはいつもの明るい口調ではなく寂しそうに口を開いた。


「分からぬ......ただ、今回の件が......エマの言った神霊計画によるものならば......」


アラデスクは明言は避けたが、皆それを心で理解していた。


「でも......まだそうなったと決まった訳じゃないわ......」


シリカは自らを奮い立たせるように呟いた。


「失礼致します!」


その時、突然居ないはずのリッテンが部屋に入ってきた。


「リッテンどうしたのだ?」


「殿下、会議中に申し訳ございません......ですが、沈黙を続けていたドルゴヌからの放送をキャッチいたしました......ただ......何と言いますか.......」


リッテンは言葉を濁した。


「ただ.......?」


「放送が......あまりにも......狂気じみておりまして......とにかく......正気とは思えません!今から画面に映し出させて頂きます」


リッテンは天井に備え付けられたモニターを起動させ、放送を流した。

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