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Space Liberator  作者: ツインタニア
銀氷のアリゲーター

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2つの任務

シタデレはアラデスクからの命令によるオイミャク星への支援の段取り、そしてイーダを連れて帰るべくオイミャク星に降り立った。




「アラデスク殿下よりの使者の方ですね、お待ちしてました。ソルア様の元へ早速ご案内いたします。どうぞこちらへ」


宇宙船から降りたシタデレを迎えた案内役の兵士に促されて、歩き出した。


空港の風景は彼が前回オイミャクを訪れた時よりも復興してはいたが、まだ仮設のテントなどが目立っていた。


「ソルア様の待つ庁舎までは車両でご案内致します。どうぞご乗車くださいませ」


「感謝致します」


シタデレは車に乗った。


彼を乗せた車は他国からの使者を乗せる用という事で流石に綺麗に黒光りするリムジンであったが街の風景は対照的に廃墟同然の有様だった。


「復興は順調なのですか?」


シタデレは運転手に話しかけた。


「順調......と言いたい所ですが、実際は難航しています。支援を受けている立場でこんな事を言うのは失礼ですが、十分な量とは言い難く、また戦いで道路や鉄道などのインフラも破壊されているのでオイミャク星全土に届けることが難しいのです」


運転手は今の惨状を語った。


「おい!良い車じゃねえか、てめえらの有り金置いてくれりゃあ、命は助けてやるぜ!」


突然、車の前に5人の野盗が現れて道を塞いで、その中のリーダーらしき男が金を要求してきた。


「ハァ....めんどくさい連中だ......どれ、私が蹴散らしてきましょう」


シタデレは背中に担ぐ弓を手に取ろうとした。


「お前ら何をしてやがる!この車が何処の車か知っての行動か!?」


その時、車の周辺を警備していた兵士達が野盗を抑えつけに向かった。


「くそっ!軍の犬共がっ!お前ら逃げるぞ!」


野盗達は蜘蛛の子を散らすように逃げていった。


「お見苦しいところをお見せしました......しかしながら、これがありのままのオイミャクの惨状です」


運転手は何処か悲しそうに話した。


「なるほど......これを変える為にも、更に対策を講じなければいけないということですな」


シタデレは窓の外で野盗を追いかける兵士達を眺めながら呟いた。


やがて車は臨時政府の庁舎に到着した。


「お待たせ致しました。ソルア様がお待ちです。どうぞこちらへ」


運転手に案内されてソルアが待つ会談の為の椅子が2つ置かれた部屋へ入る。


「お久しぶりですね、シタデレ殿、臨時政府の統括を行っています。ソルアです」


ソルアは正装のスーツをビシッと着こなして挨拶をした。


「アラデスク殿下より遣わされました。シタデレです。此度の会談がお互いにとって有意義な物となる様に致しましょう」


シタデレは社交辞令を述べて席に座る。


会談自体はスムーズに進んで今後のオイミャクへの支援の強化を行う事で合意した。


「よし、では合意内容は問題無さそうですな......それでソルア殿に1つ頼みがあるのですが」


シタデレは会談の最後に切り出した。


「頼み......ですか.......?一体何でしょうか?」


「ええ......支援の見返り......と言ってはアレですが、人間を1人貸して頂きたい......なに、悪い様には致しませぬ。我らの実験に付き合って頂くだけです。終わればすぐにお返しします」


「......我らは支援を受けている立場です......ですので頼みとあらば、恩返しのつもりで受けるつもりでしたが......その実験は少しの危険も無いと言うのは本当ですか?」


ソルアはシタデレを真っ直ぐに見つめながら問いかけた。


「ええ、約束致しましょう。その人間の決して安全を脅かさないと」


「......分かりました。ではシタデレ殿の言葉を信じましょう。しかし、その実験に求める人物は決まっているのですか?」


「決まっています。名はイーダ・ヤゴーダ。会った事もありますので、私の能力で大まかな位置は特定できます」


「......今のオイミャクは星全土が混乱しています。大まかな位置さえ分かれば、時間は掛かるでしょうが探し出せるかと。微力ながらご協力致します」


ソルアはイーダの捜索に協力を申し出た。


「いえ、お気遣いは不要です。それに今、そちらに私に協力するほど余裕があるとは思えませんので、では私はこれで失礼します。無駄な時間は嫌いなのでね」



シタデレは立ち上がって、部屋のドアに手を掛けた。


「今は治安も良くありません......どうかお気をつけて......」


ソルアはシタデレの背中を見つめて呟いた。


「お気遣いありがとうございます......」


シタデレは呟きながら部屋から出て行った。



「さて......やるか......」


ソルアとの会談を終えたシタデレは目を閉じてイーダを探し始める。


彼の閉じた目にはしばらくすると、まるで空を飛ぶ鳥の様に上空からオイミャク星を眺める視界が広がった。


そして数多の輝く魂がひしめき合う1つの難民キャンプに見たことのある形の魂を見つけた。


「ああ......見つけた......ここら辺か......」


シタデレは即座に目的地へ向かい始めた。


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