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残された2人

なんとか出来ました!

「シオちゃんのお兄さん、本当に……大丈夫なんでしょうか?」

リュウキが妹を助けに行くと言い残して去った直後サクヤちゃんはそう言って不安そうな顔をしていた。


「きっと大丈夫よ。あいつ、逃げ足だけは早いから」



とは言ったものの、心の中は不安で一杯だった。ここに避難してくるまでに化け物を多く見ていたし、それによって実際に人が殺される瞬間まで見た。

クラスメイトの死体なんて想像したくも無いが、どうしてもその光景が目に浮かんでしまう。

「本当に大丈夫よね...」心の不安は消えないが今は信じるしか無いと割り切り私は立ち上がる。


「あ、あのお姉さん、お姉さんのお名前はなんですか?」

「私?そういえばまだ名乗って無かったわね。私はクサカゼ シリカ、リュウキの同級生よ。よろしくねサクヤちゃん」

「は、はいよろしくお願いします。シリカさん。それと...ありがとうございました。私、シリカさんとリュウキさんに声を掛けられるまでずっとシオちゃんの事を後悔してたんですけど、お二人と話せて少しだけ気持ちが楽になる事が出来ました。シオちゃんが簡単に化け物にやられるはずが無いって思う事が出来ました。なので本当にありがとうございました」

「大丈夫よ。リュウキもシオちゃんもきっと...」


その時、「サクヤちゃーん。どこいるのー」とサクヤを探す声が聞こえる。


「あ、ごめんなさいシリカさん。またお会いしましょう」

「うん、またね」


私は別れの挨拶を交わしクラスメイトの所に戻ることにする。その途中、リュウキから言われた「先生に上手く言っておいてくれ」という言葉を思い出し。この状況で上手くってどう言えば良いのよ。と心の中で悩みつつ歩みを進めた。


クラスメイト達は家族と再会できた者とそうで無い者に分かれていたが皆、一様に不安の気持ちを隠せてはいなかった。そんな中で突然背後から抱きつかれる。


「シリカ!良かった!ママの安否がやっと分かったよー!」

「ホントに!良かったねエマ!これで家族全員分かったんだよね?」


彼女はエマ ラタトスク、明るく朗らかな性格で少し天然なところもあるが、家族や仲間想いでクラスメイトとも仲が良く見た目は普通の女の子だが、意外と力持ちな私の友達だ。


「うん!クラスのみんなも大半は家族の無事が分かったみたいなんだ〜。軍の人達が迅速に行動してくれたお陰で被害も少なかったのかな〜?」

「確かに学校が崩れてから、避難が始まるまでの準備が凄く早かったよね」


そう、驚くほど早かった。まるで事前に準備されていたかのように...私は心に何かが引っ掛かったが、今は皆の無事を喜ぶべきであろうと割り切り一度考えるのをやめた。


「おう、シリカここに居たのかちょっと聞きたいんだけど良いか?」

「ロドメル君?聞きたいことって何?」

「ああ、リュウキの事さっきから探してるんだけど見つからなくてさ。何処にいるか知ってるか?」

「あ〜...え〜っと...」

(しまった……どう言い訳する?ここで変に取り繕えば余計に怪しまれる……!)

私は頭をフル回転させて理由を考えた結果、「妹のシオちゃんが同じ基地内に避難してるかもしれないから探してくるって言ってたよ」

本当の事を織り交ぜた方が信憑性がありバレにくいと思い、そう伝えた。

「あー、そうなのか、でもこの基地結構広いのに1人で闇雲に探しても見つからないだろ。俺もシオちゃんにはあったことあるし、手伝ってくるわ。どの辺にいるか分かる?」

「う〜んとね〜。ちょっと分からないかな〜会ってから時間経ってるし...移動してると思うから...」

「しょうがないか、ならあいつにあったら俺が探してるって言っておいてくれ」

「うん。伝えておくわ」

なんとか乗り切ることはできた。だが不安な気持ちは変わらなかった。窓の外を眺めながら怒りと心配を込めつつ「早く帰って来なさいよ!バカ!」と心の中で思うしかなかった。


惑星ダラス上空

スヴァールクス超巨大戦艦アズガルド


「遂に捕えたか...」

「はは!エリディアンの妨害を受けましたが、奪取に成功いたしました!」

「よい働きだ...お前に自我を残したのは正解だったようだな...」

「ありがたきお言葉...このゼータヘッグのより一層の働きにご期待ください!」

「良かろう...メルターよ。長年の研究成果今こそ見せてもらうぞ」


研究者メルター。

身体は細長く、硬質な外骨格と無数の管に覆われ、言葉を発するたびに複数の口器が蠢く。

狂気的なまでの執着を瞳――いや、無数の複眼に宿しながら、彼は捕らえた人間をじっと見つめていた。


「了解した....素晴らしい実験体を用意してくれたこと嬉しく思う.......この人間が新たなスヴァールクスの王となる.....失敗はしない....必ずや...成功させる....」

「ああ、任せるぞ。この器が目覚めればエリディアン...いや全宇宙が我らスヴァールクスに平伏すことになるのだからな。器が手に入った今もはやここに用は無い撤退せよ」

「はは!」













少しずつ話を進めることができて来ました。次も頑張ります!

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