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絶望の翼

他人から見てどうなのかなって事を書きながら思いますね。ちゃんと伝わってるのかな?

突然の事で俺は言葉が出なかった。それを見た青い騎士は「ふむ?翻訳機が機能してないのか?人の子よ私の声は聞こえているか?」その言葉を聞きようやく俺は我に返った。


「あ、はい!聞こえています!大丈夫です!」

何とか返事をして立ち上がると「お兄ちゃーん、大丈夫ー?」と言いながら駆け寄って来た。


「え、えっとお兄ちゃんを助けてくれてありがとうございました。兵隊さん?ですよね...」

「ふむ、我らエリディアンと人間の記念すべき初の接触なのだ。しっかり名乗っておこう。私の名はアラデスク ベルダム、エリディアンの皇位継承権第1位の戦士である。父である皇帝ゼニス ベルダムよりお主ら人間の救援を命じられ助太刀に参った」

「え?う、宇宙人って事...ですか?」

「まあ分かりやすく言えばそうなるな、そういえば人類はまだ他の生命体と接触した経験がなかったな。ちなみにだが、今この星を攻撃しているのはスヴァールクスと呼ばれる種族だ」

俺はその事実を聞き驚きを隠せずにいた所に

「皇太子様ー、皇太子様ー、何処におられますかー?」

「む?まずいな、またカラシコフに小言を言われてしまうが致し方ない」

「私はここだー、カラシコフ!」

「殿下?今向かいますぞ!」

そうして、白銀の甲冑を身に纏った宇宙人もといエリディアンがもう1人現れ、その後ろからぞろぞろと同じ甲冑を身につけた者が合流してきた。


「殿下いつも申しておりますが、1人で行動するのはお辞めくだされ。殿下にもしものことがあれば私は...」

「分かった、分かった、人の子も見てるからあまり取り乱すな」

「はあ、してそちらの人間達は?」

「私が先ほど助けた人の子達だ」

と言われ紹介されたので自己紹介する。

「クドウ リュウキって言います。こっちは妹のシオです。俺たちはアラデスクさんに危ない所を助けて貰いました。改めて、お礼を言わせて下さい」

「そうでしたか、私の名はカラシコフ ジホスゲンと申します。アラデスク皇太子殿下の従者を務めております。リュウキ殿、シオ殿、以後お見知り置きを」

「は、はいよろしくお願いします!」

「カラシコフ、とりあえずこの2人を安全な場所に連れて行こう」

「そうですな、それではルインよ戦士達を何人か連れてこの2人を護衛せよ」

「ははっ!」


そうカラシコフが言った時、突然上空から大量のスヴァールクスの化け物が降ってきた。

「な、なぜここまで...大量に、戦士たちよ!殿下を守るのだ!」

エリディアン達も勇敢に戦っているが、余りにも敵の数が多く、多勢に無勢の状況だった。


「人の子、いやリュウキとシオと言ったな巻き込まれぬように気をつけよ!」


そう言い残すとアラデスクも敵の群れに突っ込んでいった。


「シオ、俺の後ろに居るんだ」

「う、うん分かった」


シオは頷くと言われた通りに後ろに下がった。

戦いは、一進一退の状況だった。数は少ないながらもエリディアンの戦士達の練度は非常に高く1人で数多くのスヴァールクスを相手取っていた。

その光景を見ていたその時群れの中にいた数匹の小型のスヴァールクスがこちらへ向かってきた。


「させぬわ!我ら皇太子殿下直属の親衛隊を舐めるなぁ!」

「ほぉ、ならばその実力を見せてもらおうかエリディアン共よ...」

その直後、上空から人型のスヴァールクスがカラシコフを腕から生えた刀のように鋭い触手でカラシコフを攻撃し鍔競り合いになる。

「スヴァールクスが喋った?オロニアル以外に言葉を話す者など聞いたことがないぞ!?」

「そうであろうな、我らが表に出るのは初めてであるからな」

「貴様人間なのか?いやしかしその姿はスヴァールクスにしか...」


その姿はかつて人間であった名残をかすかに留めてはいるものの、肉体の大半はすでに異形へと変質していた。皮膚は爛れ、そこから黒緑色の触手が無数に這い出してはうごめき、筋肉や骨格の代わりにそれが装甲のように全身を覆っている。

かつては顔だった場所にも変異が及び、歪んだ口元は笑みを浮かべながらも、濁った瞳には人の意志など微塵も残されていなかった。

その様相は、まさしく“人間がスヴァールクスに喰われた”結果の怪物だった。


「よくぞ聞いてくれた!我が名はゼータヘッグ、元はギテオンの惑星総督をしていた者だ!貧弱ですぐに壊れる人の身体を捨て強靭なスヴァールクスとして生まれ変わった存在である!」

「生まれ変わった?ウイルスに身体を支配されてオロニアルの奴隷になっただけであろうが!」

「老いぼれめ、腕は立つようだがお前の相手をしにここに来たのでは無いのだよ」


そう言った直後ゼータヘッグの触手が凄まじい速度でカラシコフの身体を潜り抜けこちらへ迫ってきた。それを見た俺は避ける暇もなく。「シオ、しゃがめ!」と咄嗟に叫んだ瞬間、焼けるような激痛が胸を走り、呼吸が喉で途切れた。視界が真っ赤に染まり、足が勝手に崩れ落ちる。何が起きたのか理解するより早く、俺の身体は冷たい地面に叩きつけられていた。


「お兄ちゃん!」


と叫びシオが駆け寄ってくる。幸いにもシオは無傷なようだ。良かったと思ったのも束の間、空中にいた飛行型のスヴァールクスが一瞬にして、シオを遥か上空に連れ去って行った。


「シオーーーー!」

「お兄ちゃーーーーん!


シオが連れ去られるその光景を最後に俺の意識は遠のいて行った。


「何!?おい!ルイン、あのシオを連れ去ったヴェノジストを打ち落とせ!」

「ダメです皇太子殿下!今打てばあの連れ去られた人間にも当たります!」

「ええい!何とかしてシオを連れ戻せぬのか?」

「よし!作戦は成功だ...もうここに用は無い。また会おうエリディアン共よ!」

「逃すか、ゼータヘッグよ貴様の首はここで落とす!」

「殿下深追いは行けません!まずは負傷者を助ける事が先決です」

「くっ、すまぬリュウキ...すまぬシオ...」

「カラシコフ被害状況を確認せよ!それからルイン他の部隊にシオを見かけた場合、報告するよう伝えよ!」

「「ははっ!」」













補足としてヴェノジストと言うのは飛行型のスヴァールクスの事です。分かりにくければ一覧表とか作ろうかと思います。

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