表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/10

安堵の後に訪れる真実

3話です!なんか前の話と矛盾とかしてたら怖くて何回も読み返しちゃいます。

避難所として開放されている軍の基地に着いた俺たちは他に避難してきた住民達と一緒に待機していた。時折、外から化け物の呻き声や銃声、人々の悲鳴が聞こえていた。しかし、徐々に避難してきた人達は増え、家族と再会を喜ぶ人も増えてきていた。


「ユウゴ?ユウゴよね?良かった...生きてくれてて本当に...良かったわ」

「母さん!無事だったんだね。父さんと兄さんは?」

「2人とも携帯で別の避難所にいるって連絡が取れたから大丈夫よ」

「そっか...本当に良かった...」


そんな会話を横目に見ながら、俺は倒壊の衝撃で携帯さえ壊れていなければ...と嘆いていた。父さんと母さんは仕事に行ってるからおそらくこの避難所にはいないだろう。いるとすればシオだがまだ見つけられていない。

「みんな...無事でいてくれよ...」

そう呟くと後ろから「リュウキくん」と声を掛けられ振り向くとそこにはシリカがいた。

「シリカ、怪我は大丈夫なのか?」

「うん、私は軽い打撲だったから車にも乗らなかったしね」

「そっかシリカの家族は無事なの?」

「うん、皆違う場所だけど避難できたって連絡が来たよ。リュウキ君の方は?」

「携帯が壊れちゃって連絡が取れないから、まだ分からないんだ。とりあえずここには妹のシオが来ると思うからシオと同じ学校の人を探そうと思ってるんだよね」

「そうなんだ。なら私も手伝うわ!」


内心怪我人に手伝って貰うのに申し訳ない気持ちになったがここは甘えさせて貰うことにした。

「ありがとう。なら俺は奥の方から見ていくから、手前の方をお願いしていい?」

「任せてちょうだい!」


怪我人とは思えないほど元気な返事をしたシリカは早速探し始めてくれたので俺も奥の方に向かうことにした。


しばらく探していると「リュウキくーん」と遠くからシリカの声がした。急いで声の元へ向かうとシオと同じ制服を着た子が泣いていた。そして、その顔に見覚えがあった俺は嫌な予感を覚えつつもその子に声を掛けた。


「君は...確か...一回、家に遊びに来たサクヤちゃん?」

「はい...ゴジョウ サクヤです。お久しぶり...です。お兄さん」

「サクヤちゃん大丈夫?落ち着いたらでいいんだけどシオが何処にいるか知ってる?知ってたら教えて欲しいんだ」

「ごめん...なさい...ごめんなさい、私のせいで、私の..せいでシオちゃんが...」

「シオに...何かあったの?」


「嫌な予感が的中したと悟り、胸の奥が冷たくなる。心臓を掴まれるような感覚を必死に押し殺しながら、平静を装ってサクヤに尋ねた。」


すると、サクヤはぽつぽつと何があったのか話し始めた。


「はい...わ、私たち……学校から避難してたんです……でも、その途中で……急に、化け物が……」

「兵隊さんたちが、戦ってくれたんですけど……やられちゃって……それで、みんなバラバラに……」

「わ、私……転んで……足を痛めて……! そしたら、シオちゃんが……」

サクヤの肩が震え、言葉が詰まる。

「『自分が囮になる』って……そう言って…ここと逆の方に……走っていっちゃったんです……!」


「そ、そのあと……っ!」

サクヤはしゃくり上げながら続けた。

「兵隊さんたちに……助けてもらって……シオちゃんのことも、ちゃんと……ちゃんと伝えたんです……!」

声が震え、涙が頬を伝う。

「でも……まだ見つからなくて……! どうして……どうして見つからないの……!?」


それを聞いた俺はシリカに携帯を借りてサクヤに地図を見せた

「大体何処らへんでそうなったのか教えて貰えるかな?」


「は、はい、えっとこの辺です。」そう言ってサクヤは俺の家の近くの大きい公園を指した

「そっかここか、ありがとうサクヤちゃん」

そう言うとサクヤは再び目に涙を浮かべながら、「私が転ばなければ……! ドジじゃなければ……シオちゃんは……!」


「大丈夫だよサクヤちゃん。シオは運動神経いいからさ、俺も探しに行って絶対見つけてくるからさ、安心して」

そう言ってサクヤのことを慰める。するとそれを聞いたシリカが声を上げる。

「え?ちょ、ちょっとリュウキ君?さ...探しに行くってどういうこと?危ないに決まってるでしょ!」

その言葉を聞き終わる前に俺は走り出した。

「シリカごめんな、すぐに戻ってくる。必ずだ。だから先生には上手く言っておいてくれ!」


そう言うと、俺は歩哨の目を盗み、近くに生えていた木を素早くよじ登り、そのまま柵を飛び越えて外へ出た。












なるべく早く投稿するように頑張ります!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ