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Space Liberator  作者: ツインタニア
解放の夜明け

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戦闘訓練

そうして俺たちの訓練の日々が始まった


訓練場は円形の広場になっており、床には無数の焦げ跡が残っていた。天井にはエネルギーを拡散させるための透明な防壁が張り巡らされており、空気は微かに鉄の匂いを帯びている。


「では最初は君達のマインドエネルギーを目覚めさせる所から始めよう。リッテンあれを彼らに」


「はっ!失礼致します」


そうして俺達の腕にエリディアンの甲冑の様なものが取り付けられた。


それは腕全体を覆う形で手の甲あたりまで伸びており先端は穴が開いておりここからエリディアン達は剣を出しているのだろうと想像できる設計だった。


「これは、エリディアンのマインド・コア・システムを人類の神経伝達に最適化した試作機です。先ずはやってみる事が1番の近道でしょう。まず私がお見せしましょう」


リッテンはそのまま一瞬目を瞑って「はっ!」と言う掛け声と共に彼の腕から光そのものと思える鋭く輝く光剣が両腕から現れた。


「す...凄い」



「こうしてマインドエネルギーを実際に剣などの物質に変換する事これを”現出“と言います。基本は両腕から出す物ですが先ずは片方の腕だけで構いません。現出させる事から始めましょう」



「さあ、それでは先ず基本となる光剣を出現させて見せましょう。意識を左右どちらかの装置に集中させて下さい。そうして装置の先端から光そのものを現出させるイメージをするのです。そしてそれを剣の形になる様に考えながら力を込めて下さい」


リッテンの説明通りに目を瞑り意識を利き腕の右腕に集中させる。


しばらくすると少しずつ身体、特に右腕の感覚が鋭くなり少しの風や空気の流れをも感じられる様になる。


そうして徐々に力を込めていきながら自身の腕から光を出しそれを剣の形にするイメージをして更に意識を集中させていく。


しばらくすると一瞬、心臓の鼓動が世界の音をかき消した。

次の瞬間、右腕の先に眩い光が爆ぜ、白銀の剣が形を成した。空気が震え、淡く光の粒子が散る。


「す、すごいこれが...」


「うおおおおおお、出来たーーー!」


「へえ、これが私の眠っていた力なの?」


「うわぁ凄く綺麗ねー」


「ハァハァ、ただ出すだけでも体力を消耗するね。これじゃあまだ戦う事は難しい」


皆それぞれマインドエネルギーのコントロールに成功した事についての感想を述べていた。


「ユウゴ殿の言う通りですな。まだあくまで剣を出せただけです。されど大きな一歩である事は間違いありません。ここからはより早く生成させる為の訓練を行なっていきます」


「うむ。順調に訓練は進みそうで何よりだ。リッテンお前にこの場は任せるぞ。私は公務を片付けてくる」


そう言うとアラデスクは訓練場から出て行った。



そうして俺達はひたすらに剣を出し入れする訓練を始めた。


個人差はあるものの皆に少しずつだが徐々に早くなっている事は確かだった。


「よし!今日は此処までに致しましょう。皆さん楽にしていただいて結構です。また明日続きを行います」


リッテンからの終了の合図を聞くや否や皆その場にへたり込んだ。


「つ.......疲れ.....た」


「出し入れするだけでこんなに大変だとは....」


「しばらくの間はこれをひたすらに繰り返していく訓練になります。ですが今日だけでも大きな一歩と思います。正直1日で現出を行う所まで行けるとは想像以上の成果です」


「やはり人間のマインドエネルギーを目覚めさせれば我らよりも高い能力を発揮できるという私の研究は正しかったんだ!.........失礼、取り乱してしまいました。明日からも大変でしょうが徐々に慣れてくる事は間違いありません。この調子で頑張って頂きたい」


朝から晩まで光を出しては消し、腕の筋肉が悲鳴を上げる日々だった。夜になる頃には、誰もが床に倒れ込んでいた。



「はい。今日の訓練は此処までに致しましょう。皆さん随分手慣れてきた様ですね。現出させても特に疲労の色も見えなくなり速度も一般的な戦士と変わらないレベルになってきました。故に明日からはブリンク技術の訓練を行いたいと思います。では明日の内容を少しお見せしましょう。ルイン?準備はよろしいですか?」


「いつでも大丈夫ですよリッテン博士」


「ではお願いします」


「ええ。皆あそこを見てください」


ルインは高さ10メートルはありそうな塔を指差しながら


「今から私はあの塔の上まで移動してみせます。よく見ていて下さいね」


そうしてルインは身構えたかと思うと一瞬で風と共に消えて気がついた時には既に塔の上にいた。そして塔の上から


「明日からはこれをマスターする為の訓練をして貰いますよー。ちなみに今までのよりも遥かに難しいので頑張って下さいね!」


その言葉を聞いた瞬間、皆顔が青くなり明日からの訓練に怯えながら1日を終えた。




































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