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作者: 芋姫

「何か・・・身分を証明できる物はございますか?」


「え~と。」 男性客は言葉に詰まった。 今日はとある手続きで区役所に来ている。が、書類はそろえたものの、肝心の身分証明書を忘れてしまったようだ。クレジットカードや、運転免許証、保険証などが一式入っているカードケースを丸ごと家に置いてきてしまったようである。念のため、財布の中も見たりしたが、ない。


「・・・出直します。」彼はがっくりうなだれた。窓口に背を向けて立ち去ろうとした時だった。


「ちょっとお待ちください!」 ・・・声がしたので振り返ると、先ほどの職員に呼び止められた。


「?」 呼ばれたのでとりあえず窓口に戻る。すると、職員が急によくわからない事を言い出した。


「お客様、下を向いてください。」 


「し、下・・・。」「はい。」「あ、あの言ってる意味が。」「文字通りですよ。」「?????」


なんとなく職員の圧に押されて、彼は意図がつかめないまま頭を下に向けた。


”ピッ” という電子音が聞こえたと同時に、頭頂部に何かを押し当てられた。


「はい、大丈夫です。上田うえお様、ご本人様でお間違いないですね。確認がとれましたので、このままあちらの2番の窓口までお進みください。」





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― 新着の感想 ―
辛すぎます……まだ出直した方が、少しは救われましたね(涙)
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