表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/119

魔王降臨①

こんにちは、みんな大好き木陰ちゃんです。

エルフの都エルフレアに迷い混んでからそこそこの時間が経過しました。


槍や弓を突き付けられたのも今は昔。

私とエルは後ろ指差される事もなく、堂々とエルフレアを闊歩する事が出来ていた。


後ろ指もとい、後ろ槍を刺そうとしたエルフ達が、第2セクターの住人だったというのが、大きいかもしれない。


なぜなら私とエルは今、どのセクターにも属さない、エルフの隠れ家としては超大過ぎる場所に来ているからである。


超巨大大樹の名はユグドラシル・エルフレア。世界の中心に根ざす、世界最古の神木である。


アビスを生み育てた存在とでも言えば、その大きさを理解できるかもしれない。


なのでステータスも、アビスと同じ位バグり散らかしていた。


大賢樹達の10倍はあるって言えば、伝わるかな。

大きさに至っては100倍以上あるけどね。


幹から伸びる枝の一本に村の集落を作れるし、葉の一枚には100人乗っても大丈夫な柔軟性と強度がある。

実際、ユグドラシルには100を超える集落があり、30000を越えるエルフが暮らしていた。


なんもかんもスケールがデカ過ぎる。

しかもユグドラシルは、人族と魔族が生まれ争うよりも遥か昔から、世界の中心に根付いていたりする。


世界の中心で何が起きているか。愛を叫ぶ?叫び声は上がってるかもしれないけど、中心で起きているのは、人族と魔族の戦争だった。


ユグドラシルの直観では、人族と魔族が世界の中心を我が物とする為、血で血を洗う戦争を行っているのである。


木の上の平和とは正反対。

まぁ、無理に見ようとしない限り、戦争の音や気配がユグドラシルに伝わってくることはないんだけど。


ユグドラシルからしてみれば、像の足元で蟻同士が戦ってるみたいなものだし、影響がある方がおかしな話だった。


「見なかったし、気付かなかった事にしよう」


私は直下にある現実から目を逸らした。

(仮)にすらなれなかったとはいえ、人族の勇者として見送られた私の目的には、魔王の討伐がある。


魔王を討伐するって事は、それに付随している魔族や四天王も倒すって事で、ユグドラシルの直下には今、旅の目的地というか、終着点がと言って差し支えない場所があるわけです。


目的地に辿り着かないよう、ゆっくり旅をするつもりだったのに、真下にあるのです。


RTAで予期せぬバグ技を発見した気分である。

でも、私は何も見ていないから大丈夫。


マリオの笛だって、手に入れても使わなかったらステージスキップは出来ないもの。


賢樹経由で、世界の何処にでも行ける事は、胸の内に仕舞っておくとしよう。


私はバタリとその場に倒れた。

やっぱり人というのは下ではなく上を見るべきだ。上を向いて歩こう。


私には転移があるから、ベッドで目覚めた瞬間から、最速のRTA走者になれるんだけどね。


でも、チート駄目、絶対。

フェアプレー精神こそ重要なのだ。


「木陰、また寝るだか?」

「または人聞きが悪い。もう寝るが正しい」


私は、早寝早起きを繰り返しているに過ぎないのだ。

誉められる事はあっても、呆れられる事ではない。

睡眠不足は美容の天敵でもある。


「なら、おらも今日は早寝をするべ」

「うん」


私の隣でエルも横になる。またとか言ってるコイツは基本16時間睡眠だから、早寝早起きを心がけている私よりも眠ってる時間が長かったりする。


自分が起きてる時間に寝てる人を見て、寝過ぎとか、悩みが無さそうとか言ってくる奴っているよね。


主に私の妹なんだけど。

元気にしてるかな?

元気にしてそー。

あの妹、悩みとか無さそうだもん。


それにしてと、なんて平和なのだろう。

人族と魔族が争い合っているだなんてまるで嘘のようだ。


…多分、きっと嘘なのだろう。

ここはこんなにも平和なのだから。


人族も魔族も、まさか魔王が遥か上空にいるなんて事、夢にも思うまい。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ