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魔王の暗躍

どうも木陰ちゃんです。

私は今、ロストの町にいます。

日も沈み、辺りは真っ暗です。


なぜ夜の町にいるのかって?理由は一つ、武術大会に出場する出場者の一人に、成り変わるためです。


推薦状がないと、大会には参加出来ないし、例え推薦状があったとしても、大会の出場者受付はとっくに終っているので、奪うしかないのです。


ならず者の大会でもあるまいし、当日受付なんてあるわけないって事。


てことで、ならず者の私に取れる手段は、出場者に成り変わる事だけなのだ。


私にしてはなんてアクティブ。まるで自分が自分でないみたい。


本当はいつもみたく心の中で思うだけで、行動する気なんてこれっぽちもなかったんだけど、ミーシャに凄く期待されてるんだよ。


ミーシャが心から応援してくれる事も、ミーシャがめっちゃいい子だって事も分かってしまうから、この期待を裏切れないんだよ。


私はこの世界で初めて出来た友達(友達でいいよね?おこがましくないよね?)に失望されたくなかった。


ミーシャはいい子だから、出場しなくても怒らないだろうけど、ガッカリはすると思うもん。


という事で、木陰動きます。

ていうかもう動いてます。


万里眼と鑑定スキルの組合せはハッキリ言ってチートなので、例え対象が細心の注意を払って身を隠したとしても、大会出場者を発見する事は簡単だった。


そして、変身のスキルを持っている私は、例え対象が指紋認証や網膜認証を必要とするスーパーセキュリティの中に身を隠そうとも侵入する事が出来た。


まっ、元いた世界のガチガチセキュリティは無理かもだけど、この世界のセキュリティはゴツい鍵と兵士が突っ立てる程度だから、超余裕で侵入出来てしまいます。


そういう事なので、すまんなモロゾフ君。


セキュリティを売りにしている高級宿屋に侵入し終えた私は、ベッドの上でぐーすかと眠っているモロゾフ君に謝り、モロゾフ君を拘束した。


拘束だけだと、大会が始まる前に宿屋の誰かにはバレるので、拘束したモロゾフ君は転移で遥か遠方に捨て去る。


腐っても世界最強を決める大会に出るような男。身ぐるみを剥がされがんじがらめになっていたとしても、逞しく生き抜く事だろう。


頑張れモロゾフ君。

私はモロゾフ君にエールを送った。


寝てるんだから、拘束しないで転移だけで良くないかって?私もそう思います。


でも、対象を拘束してからあくどい事をするのがお約束でしょ。


なにはともあれ、ガサゴソガサゴソと。


私はモロゾフ君が宿泊していた部屋を堂々と漁り始め、武術大会の招待状と、モロゾフの武器防具を手れた。


モロゾフの鎧は、顔も体も隠せるフルアーマータイプなので、大会に出る際は、わざわざブサメンのモロゾフ君に変身しなくても良さそうだった。


例え、顔出しOKタイプだったとしても、大会のあり方を考えたなら、多分変身する必要ないと思うけど。


招待状が必要にも関わらず、出場者が狙われるってミーシャが言っていたのは、成り代わりが許されているから。運営側としてと、出場者より強いなら全然チェンジでいいじゃない?ってノリなんだと思う。


招待状を護り通すのも試練の内。みたいな。


ただ、こういうのがまかり通ってるって事は、大会一回戦は八百長の温床になってそうな気もする。


こういう大会には、賭博が付き物だし。

まっ、私には関係ないけどね。


あっ、でも今のでいい事思い付いた。

ミーシャにはお世話になったから、こいつの有り金全部を私に賭けさせて、儲けた分を分け合うなんてどうだろう。


モロゾフ君糞ザゴだったし、絶対賭けの倍率高いもん。私ってば天才じゃん。


ふふふっ。


実は魔王の癖に一文無しだったけど、これで私も大金持ちだ。

ありがとうモロゾフ君。君の事は明日まで忘れないよ。


「チェストーッ!!!」


私がモロゾフ君に感謝した所で、突然扉が開き、黒装束に身を包んだ何かが私に襲い掛かってきた。


鑑定


シャゴ・ホッグ

暗殺者


レベル25

HP833

MP0

TP1096


力180

魔力0

素早さ255

防御力63

器用さ313


スキル

隠密レベル3

毒耐性レベル3



武術大会出場者を狙う金で雇われた暗殺者。隠密行動に優れているものの、暗殺の際は大きな音を立て、大声で叫ぶ癖がある。

才能はピカ一だが、この癖のせいで暗殺成功率は低い。


「モロゾフ君なら殺れたかもだけど、君に私は殺せんよ」

私は突き出された刃を素手で掴みへし折った。

「なん、だと…」

「てことで拘束。そして転移」

掴まえて捨てました。


この世界に警察がいるかは知らないけど、今のを突き出したら、私まで捕まっちゃうから、この対応が限界なのです。


あっ、でも私はモロゾフ君に成り済ましてるから大丈夫なのか。


でも、ブサメンは受け付けないんだよなー。顔はまだしも、せめて肌は美しくてないと。


なので私はモロゾフ君にはなりません。この鎧もなんだか臭いので装備しません。


てことで、さらばじゃ。


私はモロゾフ君の部屋から、転移する。

鎧は臭いけど、質屋で売ればそれなりの金になりそうなので、貰ってはおいた。


使えるものはちゃんと使わないとね。



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