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舞台裏のプロローグ
秋月 忍さん主催の企画、『ミステリアスナイト企画』投稿作品です。
本格ミステリの皮を被った不思議な推理物語。
そう、この作品自体がミステリアスということでどうか一つご勘弁を。
ただいま。
うん、お疲れさま。すっかり夜は冷えるね。
そうだね。いつも通りの名推理だったと思うよ彼は。毎度のことながら、数少ないヒントであそこまで解答に寄れるのはすごいと思うね。
え、もう?
分かった分かった。ちゃんと順を追って話していくから。荷物だけ部屋に置いてきていい? ダメなの? 仕方ないなあ。
うん、話す話す。それにしても、本当に推理ゲームが好きだね。
好きなのは推理じゃないって? あはは、知ってる。
それじゃ、今回の事件について話していくね。
どこから話そうかな。じゃあ、食堂でのことから――