プロローグ
初めての投稿です!
再起不能にならない程度に厳しいお言葉、アドバイス等々頂けたら幸いです。
拙い文章ですが読んでいただけたら嬉しいです。
ーー見えた。
「「「じゃーんけーんっ、ほい!」」」
「えーっ、また秋夜かよっ!」
「だからじゃんけんは嫌なんだっ!」
「まあまあ、そう言わずに。あとで貸してやっから笑」
まあそりゃ、ねぇ、『〜抱いた男はシワの数〜旦那の仏壇前であんなことやこんなこと〜』と、『孫とひ孫と私と〜禁断の三角関係?!』と、『水着お姉さん大集合』だったら最後の選ぶっしょ。
というか、最初の2つを自分の所有物にするのが精神衛生上いかがなものかと。
「んじゃ俺これね(ウインク)」
「くっそ…仕方ないわな、絶対貸せよー」
「そうだぞ、待ってるんだか、、えっ!それなの?!」
えっ、逆にこれ以外の選択肢あるか?
「俺てっきり『孫とひ孫と私〜禁断の三角関係?!』にするのかと思った…」
「「え?」」
おいおい、俺そういう趣味だと思われてたのかよ…
「だってどう考えても1番そそられるの、まごわたじゃん。」
「略すなや…」
いいぞ、ナイスツッコミ藤谷。
「俺、まごわたとシワ数で迷ってたから…」
まーじかい。熟女付きとは聞いていたがまさか、ここまで守備範囲が広いとは…
ふと、俺んちのばーちゃんと楽しげに話していた古澤がフラッシュバック…っていやいやいや、考えるのはやめよう。
藤谷は呆れたように
「シワ数…だっけ?こっちもいいぞ。2冊とももってけよ。」
「えっ!まじで!まじでいいの!!Foooooooooooo!!!」
小躍りを始めそうな古澤を俺と藤谷は見ながら思った。
「拝啓、古澤のお母さん様。今日も古澤くんは元気モリモリです。1つ言うなら、古澤くんの部屋を掃除する際ベッドの下、本棚の裏、引き出しの奥、といった、所謂"男子高校生の青春の隠れ家"を掃除してたら〜なんていう言い訳で詮索しないであげてください。古澤のためにも、というより、お母さん様のために、、」
俺たちが古澤の母さんになぜか少しばかりの罪悪感を抱いていた中学校生活。
ーーああ、あの時は良かった。
首にできた痣をポリポリとかきながら高校生の俺は今誰もいない校舎の屋上に立ち、フェンスをまたいでいた。
ーーこれでいい。古澤も藤谷も目を覚ますかもしれないし、覚まさないかもしれない。
ーー謝りたいことはたくさんある
ーーでももう、ごめん、耐えらんないや
耳を切り裂くように聞こえる風の音
ーーなんでもっと早くこうしなかったのだろう
あれ、雨、なんか、手に水が、
…涙か、俺泣いてるのか。
此の期に及んで泣くだなんて、俺にはなく資格なんてないのに。
ーーでも誰にも怒られることもないのか。
だって、この世界に俺を知る人間はいないのだから。