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チャプター 04:「料理王」

「こいつは…………!?」

 調理台に並べられたのは、和洋様々な料理達だった。同じ材料を使っているのにもかか

わらず、それらは、まるできらめいているかのような出来映え。そして、一つ一つに細や

かな調理手腕を感じさせる料理だった。

 現実世界の様々な国の料理を作って見せたのは、他の誰でもない、知子である。

「これだけの食材、調味料があれば、これだけの料理ができるの。どこから仕入れている

のかは知らないけど、もっと食材を大事に使ってよね」

 頭に血が上っている知子は、年長の男に全く物怖じせず言い放った。そして、腕を組み、

さも偉そうに男を見上げる。

 しかし、コックにも自信があるのか、生意気な知子を見下ろし、鼻で笑って見せた。

「フン! うちは掛け値なしにいい食材を使ってるんだ。誰が料理したって美味いに決ま

って――」

 啖呵を切りながら知子の作ったステーキを口へ放り込んだ男は、その瞬間言葉を失い、

租借に集中した。

 そして、右手に持ったフォークを力なく下ろすと、まるで恐ろしいものを見るような顔

で知子を見た。

「お、お前…………同じ材料なのに、どうして」

 驚くコックに、知子は不敵な笑みを浮かべた。

「本来、霜降り肉みたいな高級ビーフは炒め物なんかに混ぜるものじゃないの。肉そのも

のを丁寧に焼いて味付けをするだけで、十分においしいんだからね。高級食材になるほど、

それに適した調理法を選ぶ事が肝要なのよ」

「ぐっ、ぬう…………」

 知子の意見に反論したい様子のコックだが、反撃材料が見つからないのか、中々言葉を

発する事ができない。

「あ、あのー…………ちいちゃん?」

 歯噛みする男を満足げに見上げていた知子に声が掛かった。

 振り向くと、そこには心配した様子で厨房をのぞき込む茅沙とちづるが居た。

「ああ、茅沙とちづるか。どうしたの?」

 まるで、何事も無かったかのように笑う知子に、若干安心したらしい茅沙は、おそるお

そる厨房の中へと入ってくる。

「あ、あの、ちいちゃん? もう、怒ってない?」

 茅沙の一言で、相手が自分に怯えていると気づき、知子は顔を赤らめ、視線を外した。

「ああ、えっと。う、うん。さっきは頭に血が上っちゃって、ちょっと冷静じゃなかった、

かな。えへへ……」

 恥ずかしそうに自分の後頭部を撫でる知子だが、対する茅沙とちづるはから笑いを浮か

べていた。

 二人は、コックに刃物を突きつけて恫喝する知子の姿を見ていたのである。食事や調理

に対して人一倍拘りがあるとはいえ、その言動は知子の自称する"普通の女子高生"とはか

け離れたものだった。

 友人達の心中を全く悟る気配無く、知子が表情を引き締め、コックへと視線を戻した。

「設備も食材も良いものを使ってるんだから、丁寧な作業を心掛ければ…………ひっ!」

 しかし、知子が右手の人指し指を立てながら説教を再開しようとすると、その指へ、コ

ックの男が飛びつき握りしめる。

 そして、突然の出来事に驚き、怯える知子に、男が顔を近づけた。何か危害を加えるつ

もりかと感じたのか、茅沙やちづるが戦闘態勢を取る。

 しかし。

「勇者様! お、俺に…………俺に料理を教えてくれい! 頼む!」

「……………………えっ?」

 逆上して襲い掛かってきたと勘違いしていた知子は、予想外の言葉に思考を停止させた。

 そして、それは茅沙やちづるも同じらしく、暫くその場が沈黙する。

「…………はっ?! え、えっと。どういう事?」

 脳が回転を再開し、店内の喧騒がようやく耳に入り始めた頃、正気を取り戻した知子が

コックへ問い返す。

 コックの男は白い帽子を脱ぎ、知子から一歩離れると、その帽子を胸に当て視線を落と

した。

「自慢じゃないが、俺の店は繁盛してる。だから、料理は誰にも負けないんだ、って。そ

う、思ってたんだ。宮廷料理人にだって推薦された事もある。だがあんたは…………俺よ

りずっと凄い調理技術を持ってる」

 それがコンピュータでシミュレートされた人物であると忘れてしまう程生々しい語りに、

知子達は静かに耳を傾ける。

「食べた瞬間は本当に悔しかったよ。アンタの料理はとびきりだ…………だがもし、それ

を俺も手に入れられるなら。アンタに、勇者様に教えて欲しいんだ! どうなんだ? 俺

にも、同じようなものが作れるようになるのか?!」

「勿論」

 知子は、コックの問いに即答する。

「料理とは、食物の栄養を効率的に、おいしく摂取する為のテクノロジー。私はね。先人

達が長い時間を掛けて蓄積してきた知識と技術の集大成だと思ってるの。だから、特別な

力なんて何も必要ないわ。重要なのは、正しい知識と経験なんだから」

 得意になる知子と、その答えに目を輝かせるコック。

 そして、小柄な知子が胸を張る姿に笑む、茅沙とちづる。

 コックの男が知子に歩み寄り頭を下げる。

「そ、それなら! 俺に料理を教えてくれ! い、いや……教えてください! お願いし

ます!」

 まるで、料理修行の番組のような場の雰囲気に、知子は腕を組み、師匠然とした態度で

コックを見る。

「やる気があるなら、私は…………いえ、待って」

 ふと、知子がいやらしく笑む。彼女の主婦脳に搭載された、金稼ぎプログラムが動き始

め、金の匂いに敏感なそれが、現状で最も利益を得られるアイデアを瞬時にはじき出した。

 十分に実現可能であると推定したその結果を、知子は笑いながら口にした。

「教えることはできる。けれど、ここではできません」

 喜びに溢れていたコックの表情は、一瞬で絶望に塗り替えられた。

「な、何故ですか?!」

 狼狽するコックに、知子は眉をひそめ、さも惜しそうな様子で俯いた。

「私は気づいたの。この世界には、正しい料理の知識がもっと必要なんだ、って。食べ物

を加工する技術が発展すれば、貧富の差無く、誰もが安心して、おいしい食事を食べる事

ができる」

「じゃあ何で――」

「私は、ポポコ料理研究協会を設立します」

 知子の一言に、会話を聞いていた三人は首を傾げる。

 しかし、知子は表情に笑みを残したまま、腕を組みコックを見た。

「設立した料理協会で、毎回テーマを決めた料理を覚えてもらうの。私達が魔王を倒す活

動をしている合間に、研究日を設けて協会員に料理を指導します。それに参加してもらえ

ば、貴方は今以上に料理を習得し、お客さんを喜ばせる事ができるようになるわ」

「おお! それなら是非それに入会を――」

 再び希望に満ちた笑みで知子へ近づいたコックだが、その言葉は知子の上げた掌に遮ら

れる。

「ただし。協会への参加費を頂きます」

「そ、それは…………いくらなんで?」

「詳しくは後日契約書を持参するけど…………おおよそ、店の純利益の二割ね」

 知子が純利益と提案したのは、店の仕入れ値が読みきれていない為だった。単純な売り

上げが多くとも、純粋な利益が少なくては経営が立ち行かなくなり、結果的に知子へ入る

収入が減ると考えた結果である。そして、会話の流れからこの世界の教育レベルが低くな

い事に着目し、暴利は一瞬で見抜かれると推測した事も大きな要因だった。

 知子は、長くゆっくり搾り取る方向へ話を進めようと考えた。

「た、確かに。組織を運営するなら運転金は必要だ。それで…………俺の腕が上がるなら

決して高い買い物じゃないな」

 知子は、救国の英雄として許されないような邪悪な笑みを浮かべた。

「入会、感謝します。協会立ち上げの後、真っ先に伺いますので。少々お待ちください」

 平時の口調がなりをひそめ(・・・・・・)、営業マンのような、獲物を値踏みするよう

な猫なで声で話す知子。

 そして茅沙とちづるは、商い魂逞しい知子の姿に引いていた。

「それでは、今日はお暇致しま――」

 知子が踵を返すと、手を叩いて厨房へ入ってくる女の姿があった。

 魔法使いのような容姿でありながら、背中にハンマーを背負った少女、千歳だった。

 そして、拍手が一体どのような意図なのか測りかねている知子に、千歳が近づき、薄く

見開いた瞳を見せる。

「このアプローチは、全く想像していなかった。確かに、魔王を倒す為にこういった金策

は、アリ(・・)だと思う。とてもクリエイティヴ」

「そうかな…………?」

 主婦脳の知子にとっては、家計を助けるアイデアでしかない閃きだった。しかし千歳は、

強く感動したらしい様子で拍手を続けていた。

 尤も、その表情変化に気づく事ができるのは、知子達の特殊能力にも近い感覚ではあっ

たが。

「それでは、お料理を包んで今日は帰るわ。何か、持ち帰るための包み紙を貰える?」

 知子がコックに言うと、男は慌てて厨房から包み紙を取り出し、知子へ差し出した。本

来ならばロウで加工されたそれは高価な品だが、男が迷い無く差し出した事からも、知子

に対する畏敬の念が感じられた。

 コックは、紙を受け取りその場を離れようとする知子へ声を掛ける。

「し、しかしその…………無理に持ち帰って頂かなくても良いんですぜ? 冷めちまった

ら余計に不味くなっちまいますし」

 すっかり自信を無くしてしまったらしいコックの男に、知子は微笑を浮かべながら振り

向いた。

「確かに、貴方の料理は少し乱暴だけれど。でも…………不味いなんて言う程悪くもない

わ。だから、ありがたく頂きます。お代は、お店の方で払っていくわ」

「ゆ、勇者様…………?!」

 コックの表情から、少しは自信を取り戻させる事ができたと感じた知子は、厨房へやっ

てきた茅沙達と共に店のホールへと戻った。

 そして、時間が立って冷め始めている料理を手早く四人前に分けると、それぞれを紙で

包み、茅沙達へ手渡した。

「さて…………早速これからの事を話し合いたいわ。自宅へ戻りましょう」

 知子の表情には未だに野心が映っていたが、それが許容範囲まで収まっているからか、

三人は平時の通りに反応する。

「はーい!」

「了解!」

「了解」

 そして、ウェイターの男へ支払いを済ませた知子が店を出ると、ものの数分で活動拠点

である四人の家へと到着する。

 王国が勇者の為に用意した二階建ての大きな館。

「さて。それじゃあ、食べながらロビーで話しましょうか」

 全員が屋内へ入ったタイミングで踵を返した知子が、他の三人に目配せした後、相談場

所を発案した。

 三人は知子の意見を素直に聞き入れ、立ち止まっていた知子の脇を抜けると、大きな円

形のテーブルへ掛けた。

 そして、最後に知子が椅子を引いてテーブルへつくと、揃って包みを解き、食事を始め

た。そして、食事をしながら千歳へ紙の用意を頼み、知子本人も頭の中でこれからの展望

を練る。家事や掃除などに異常なまでの拘りを持つ知子だが、テーブルマナーについては

それほど厳しくなかった。箸やカトラリーの扱いが人並にできていれば特に咎めることも

ない。

「はむ…………ああ、ありがとう」

 現実世界では、家計に優しくないという理由で滅多に購入しない高級肉を口に入れなが

ら、千歳から紙と鉛筆を受け取る。そして、それに必要な要項を次々に羅列して行く知子。

「…………よし。こんなもんね!」

 元々小食であった知子は一番に食事を終え、未だ半分も食べていない茅沙や、倍以上の

量にもかかわらず、既に最後の一口を放り込んでいるちづるなどに視線を向けた。

 そして、最後に千歳へ目を向け、強く息を吸った。

「さあ! それでは開発者さんへ幾つか質問があります」

 千歳はしたりと言った表情で頷き、ナイフとフォークを包みの端へ静かに置く。

「はい」

 知子は千歳が受け答えできる体勢になった事に頷き、紙へ書かれた内容を確認しながら

質問を口にした。

「先ず第一に、料理研究協会を設立する費用が知りたいの。書類上の組織としてならそこ

まで掛からないとは思うけど、私達の懐事情も全く把握していない状態だからね。改めて、

この計画が現実的なものかどうか、それを聞きたいわ」

 千歳が頷き、抑揚の無い声で即座に応答する。

「お金の事なら心配いらないわ。某ゲームとは違って、王家は勇者達に手厚い支援を行っ

ている。私達の装備は、ポポコ王国最高の職人が作ったものであり、資金援助も行ってく

れている。どこかの建物を借り、役所へ申請を行えば、直ぐに活動は始められる筈」

「書類関係はそう難しくないのね…………それなら、大量調理が行える施設や場所は確保

できそう?」

 知子の質問に、数瞬視線を落とした千歳だが、直ぐに視線を知子に戻した。

「………………ある。この場所から一区画北に、大型厨房を備えた貸し店舗がある。元々

は拠点拡張用に用意した建物だけど…………元々、ちいちゃんが来ることを前提として設

計しているから。ちいちゃんの希望に充分応えられる設備はある」

「ならば良し! ポポコ料理研究協会の件は直ぐに実行できそうね!」

「うん。早めに立ち上げて、協会員は徐々に集めて行くのが良いと思う。貸店舗の家賃も、

今の手持ちだけで六年分くらいはあるから」

 二人で盛り上がっている知子と千歳だが、蚊帳の外へ放り出された茅沙とちづるは、恨

めしそうに知子を見ていた。

 茅沙が知子の袖を引っ張り口を尖らせる。

「ねえねえちいちゃん。私は?」

 不満げな様子の茅沙だが、知子は不敵に笑む。

「勿論、全員に仕事はあるわよ! 先ずは茅沙!」

「は、はいっ!」

 茅沙は背筋を伸ばし、二の句を待った。

「恐らく現時点で最も戦いに秀でているのは茅沙とちづるね。ちづるは別の仕事を考えて

いるから、茅沙には戦闘技能を生かした仕事をしてもらいます」

「は、はいっ!」

 茅沙の返事に頷き、脇から地図を持ち出した知子は、それをテーブルへ広げた。

 知子の小さな指が、地図をなぞる

「茅沙には、魔王討伐の為に必要な情報や、魔法の収集をお願いするわ。特に、各地に散

らばったモンスターの戦闘技能計測と記録を最優先でお願い。それらをリスト化し、私や

ちづる、千歳の戦闘訓練を効率化する事が目的よ」

「う、うん」

「そして、恐らく存在しているであろう移動の魔法も探して欲しい。これによって、各街、

国の移動を高速化し、先に説明した戦闘訓練の相手へ直ぐにアクセスできるようにします。

それと、将来的には使役できる使い魔のようなものや、召喚呪文のような魔法も探して欲

しいわ。これの理由は後で説明するけど、きっと必要になる…………貴女の働きが、私達

を強くするのよ。魔王討伐で最も重要な仕事と言っても過言ではありません。お願いね、

茅沙」

 流れるように出てくる知子のプランを、何とか飲み込もうと百面相していた茅沙は、黙

って返答を待つ知子へ視線を戻し、拳を握る。

「う、うん! やってみるね!」

「ええ! 頼むわね!」

 スタートに不安はあっても、いざ手を付けてしまえば常人を遙かに凌ぐ仕事をする茅沙

に、知子は全幅の信頼を寄せていた。

 何も心配する事はなく、次の相手、ちづるへ視線を向けた。

「ちづる。貴女には、高精度ライフルの開発をお願いするわ」

「…………え? ファンタジーの世界で、ライフル?」

 知子は、驚いた様子のちづるから千歳へ視線を移した。

「チューターに技能を教わっている途中でたまたま聞いたんだけど、一部の猟師が銃を使

っているという情報があるわ。もしこれが本当なら、火薬製造の技術と原料は調達できる

筈よね? 勿論ちづる一人ではなく、千歳との共同開発になるけれどね。千歳は…………

できそう?」

 挑発気味な台詞を投げかけた知子。

 千歳は、眉一つ動かさず頷いた。

「ほんのさっきまでは、通常通り、デザイン通りの進行を考えていた。けれど…………ち

いちゃんのやりたい事には大いに興味がある。確かに、火薬を用いた粗悪な銃器はある。

必要な道具の調達、作成を終えれば、機械工作だけなら充分なレベルの設備が用意できる。

そこから、旋盤までこぎ着ければ、現実世界と遜色のない火器の製造が可能。でも………

…ちいちゃんは、それだけが目的ではない」

 知子は、流石、と千歳へ視線で感心したそぶりを見せた。

「そう。千歳にはそれと平行して、調理器具の制作もお願いしたいの。例えば、ミキサー

やミンチメーカーみたいなね」

「わかった。用途を正確に伝えて貰えるなら、希望の品を作る事は難しくない」

 知子が頷き、改めて三人を見回した。

「これで決まりね。それじゃあ今日はこの辺にして、現実世界へ帰りましょうか」

「うんっ、わかった!」

「丸二日も入っているんだものね。肉体が干からびていないかしら…………」

 帰ることに決めた知子達だが、その中で一人、首を傾げている人物が居た。

 千歳である。

「もう、いいの?」

 千歳の奇妙な発言に三人は首を捻った。

「確かに、ここでやる事は決まったけど、いくら何でも自分の身体を放ってはおけないじ

ゃないの。食事もお風呂もしたいし」

 数瞬考えるそぶりを見せた千歳だが、思考の結論が出たのか、知子達へ視線を戻す。

「まあ、いい。恐らく、説明するより戻った方が早い」

「へっ? どういう事なのよ…………」

 知子は訝しげな表情で、本に用意された帰還ボタンを押し込んだ。

 その瞬間、知子の意識は熱病のように浮き上がり、遠のいていった。


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