陛下とお兄様はお怒りっぽい
遅くなりました…
「なんなんだこれは!!」
イライラとした声をあげながら、コルヴォは向かい来る敵を愛剣の刀背を使って叩き伏せた。
崖崩れに塞がれた道がようやく開通したと思った直後に囲まれる馬車に襲いくる山賊風の男ども。
事情を聞くために一応刀背打ちにしているがここまでくると足止めを狙って居るようにしか思えない。
日は既に落ち、月が顔を出していた。
既に誕生日会は始まっているのだろう。
「やっと…やっと、くっそかわいいうちの妹の誕生日に間に合いそうだったのに。てめぇら俺たちラインツバード家の官職が今日1日を開けるためにどれだけ苦労したか知らねぇだろう?」
ついに限界がきたのか貴族にあるまじき言葉遣いで吐き捨て、目の前の敵を切り捨てた。
袈裟懸けに切られた敵は、悲鳴をあげる余裕も無く命を終えた。
静かに、静かに。
今まで貴公子然としていたコルヴォは怒気を放つ。
「今すぐ、ある程度事情を知らされてる責任者がいるなら差し出せ、もしくは残れ。居ないのなら今すぐここから消えろ。さもなければ…殺す」
一緒に戦っていた使用人達は敏感に、コルヴォの怒りを察知し、怯える馬と共に離れたところに避難をしている。
「いないのか?ここで皆殺しになるより仲間を売って生き残った方がマシだとは思うぞ?元よりそこまで仲間を大切にするような生き物では無いだろうお前達は」
ゆらり、と陽炎のようにコルヴォの背中からなにかが立ち上る。
「来い、そして始末しろ影。」
短く命令を飛ばすと同時にコルヴォの影と陽炎からなにかが飛び出した。
飛び出したモノたちはあっという間に増え、迅速に敵の喉を切り裂いていく。
「うわぁっ!?なんだこいつら!!」
「血に宿る精霊だとしてもこの数はおかしいだろう!?」
悲鳴と怒号は、瞬く間に静まり返った。
死の沈黙のみが居座り、コルヴォから飛び出た影も盗賊共の始末を終えるとすぐ様、影に戻った。
『主、陛下が向こうから来ていた。』
『怒り、の顔をしていた』
「なんなんだこれは!」
影の報告と同時にどこかできいたようなセリフが馬の嘶きと共にやってきた。
「陛下!!何故ここに」
「おお、コルヴォ殿。息子が少し洗脳教育されていてな。それの仕置だ。それよりなんだこれはここいらに盗賊は出ないはずだが。」
赤く染まった道を睨みながら陛下は首を傾げる。
「これは…俺たちを足止めしようとしたものかと。」
陛下とコルヴォの中であらゆる違和感が結び付き、戦慄した。
「足止めだと…いかんっ戻るぞ!」
険しい表情の陛下は全力で来た道を走った。
コルヴォも使用人には後から来るように告げ背中を追う。
嫌な予感が、二人を駆り立てていた。
赤い赤い夕日の残滓が二人を嘲笑うように揺らめいて消えた。
第二回もふもふランキングをしたいと思いマース(ドンドンパフパフー
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