才能的技能披露の儀の説明っぽい
カナリヤside
「才能的技能披露の儀?」
あ、私よく噛まずに言えたな。
王太子殿下との関係修復に一切頓着しないで迎えました身内パーティ。
才能的技能披露の儀とやらとこの国の神様に無事この歳まで育ったことへの感謝を捧げたらいよいよ二次か…お披露目パーティ。
お披露目パーティは3日かけてやるらしい。
一日目は領民と家族、二日目は貴族と、3日は家族と神様たちと。
殿下たちは今回婚約者とその親としてお忍びできたため新しい家族候補としてノーカウントらしい。
「陛下もお兄様も間に合わなかったね。」
「気を落とさないでおくれ、私のカナリヤ。才能的技能披露の儀とはね、文字通り才能的技能の披露をするんだ。」
説明下手かお父様。
「あなた、本当に説明下手ね。本当に外交官?これだから武官は嫌だわ。」
「ぐっ…そ、それは言い過ぎでは?」
「あら、なにか間違いでもありまして?」
「いいえ、全てあっています。」
お父様弱っお母様怖っ
こんなに冷たい会話をしつつも、でも二人はきちんと愛し合ってる…はず。
「二人は置いといてお姉ちゃんが教えてあげるわね?才能的技能って言うのは才能、つまりその人が生まれつき持っている育つ方向性を示した技能のこと。例えば私なんかは風火土の魔術と剣術、暗器術、社交術とかいろいろあるわ。この手を見ていてね?」
お姉さまがわかり易く説明をするとおもむろに手袋をとって手のひらを天井に向けた。
袋から紅色の砂を取り出して手のひらに小さく山を作る。
気付けば殿下やお父様たちもそばで見ていた。
「これはルビーの砕いた物よ。荒くて鋭いものもあるから触らないでね?初めに土があった。紅の土が生み出すは紅きうさぎ。」
言葉と同時にお姉さまの手から目に見えない何かが砂を弄り回す。
現れたうさぎはとても愛らしく、少しだけザラザラしていて、お姉様の言葉もあり障れないのが残念だった。
「乙女の柔肌を傷付ける土に火は怒り溶かした。」
何かの質が変わるのと同時にうさぎは一気に熱を持ち、表面がガラスのようにつやつやになった。
「風よ、火の怒りを宥め曇りなき輝きを。」
最後の詠唱が終わると再び何かの質が変わり、ルビーの温度は穏やかに、しかし急激に下がっていった。
「ん、こんな感じかな。こんな感じに魔術の適正が…うわっ」
「凄い!凄いわお姉さま!なんて綺麗なの?これ、私にもできまして?」
あまりの感動に抱きついて飛び跳ねながら聞くとお姉様は戸惑いながらも答えてくださった。
「ふふ、そんなに気に入ったの?これは適性がある子なら出来ることよ。コツは詠唱を物語のようにしてきちんと想像をすること。」
「土で整形、火で荒く溶かして、風で研磨でしたね!私にもできるかしら…ふふ、楽しみになりましたわ!」
喜び飛び跳ねる私を殿下は呆然としたように見ていた。
…は、恥ずかしい。
「んんっ、失礼致しました。わたくしとしたことがはしたない真似を…御容赦下さいませ。」
皆様どんなもふもふをみたいですか?!
もふもふを感じたいですか?!
是非とも感想欄で御回答があれば嬉しいです(;Д;)(;Д;)