※おまけ~11月11日~
今日に因んで
「栞ー、今日は何の日だ?」
ニコニコ笑いながら森川君は安藤の席までやってきた。
両手を背中に隠して何か持っていることは丸わかりである。
何か持っていて、何の日かって聞くってことはイベント事?
誕生日はとっくに過ぎたし、森川君の誕生日もまだ。
クリスマス、正月、バレンタインも早すぎる。
○○記念日とか?一体何の記念日だ。さっぱりわからない。
「ごめん、ちょっとわからないな」
正直に言うと森川君は「えー」と残念そうに言い、頬を膨らませた。
男子高校生がそんなことやっちゃ駄目。顔はイケメンでもそれはない。
イケメンだから許されるけど、妙に腹が立つ。
森川君の様子に若干引きながら「今日、何かの日だった?」と確認すれば「じゃーん」と後ろ手に隠していたものを安藤の前に差し出した。
「ポッ○ー?」
つぶつぶイチゴ味とか女子が好きそうなやつだな。
「そう。今日はポッ○ー・プリッツの日でーす」
「ああ」
11月11日は確かにポッキー・プ○ッツの日だ。
「それで、栞と一緒に食べようと思って買ってきた。はい」
パッケージを開けてポッ○ーを1本差し出す。
「ありがとう」
「甘いっ!」
受け取った瞬間、佐伯に手をチョップされポ○キーは無残にも床に落ちた。
「ああ!」
「菓子業界が設けたイベントに託けて安藤といちゃつこうなんて百年早いわ」
「佐伯、食べ物粗末にしちゃ駄目だよ」
床に落ちた○ッキーを拾ってティッシュにくるんでゴミ箱に捨てる。
「安藤に渡しといて私にないとかないよなぁ~」
「自分が食べたいだけじゃん」
半ば脅す形で森川君の肩を抱く佐伯。脅迫もいいとこだ。
森川君は渋々1本佐伯に渡していた。
「1本じゃ少なくね?」
仕方がないので、もう1本渡す森川君。
「いやぁ~単位が違くね??」
開けてない半分の袋ごと渡すと佐伯はご満悦だった。
もうこれに懲りてこういうイベントはやらないだろうなと、見ていて安藤は思った。
いつもありがとうございます。
佐伯がチョップでポッキーを落とすシーンは私が友達にやってしまったことです。
本当に落ちて怒られました。




