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森川君観察日記  作者: 井上ぴこ
番外編
32/47

32.クリスマス?うちは仏教です(4)~カツ丼談義~

短い上に大して進みません;


 「でさークリスマス一緒に過ごさなきゃいけないの。助けて!」

 「飯の時にそんな話するな。飯が不味くなる。っていうかカツ丼食ってるときにあいつの話とかすんな。それだけでカツ丼に失礼だ」

 隣に座っていた佐伯はカツ丼を食べるのに夢中で話を聞いてくれない。

 今日は佐伯に対しての借りを返すため有名なカツ丼チェーン店に来ている。

 テーブル席ではなく、カウンター。カウンターに2人仲良く座っている。

 こいつ、人の奢りだからってカツが2枚のっている一番高いヤツ選んだし。せめてカツが1枚で胃にも財布にも優しいのにしろよ。



 佐伯は牛丼は気に入らないらしい。なぜ気に入らないか聞いたらこんな返答が来た。

 「あんなに肉ばっかじゃダメなんだよ。やっぱバランスだろ?バランス。カツ丼はさー肉もありながら揚げ物を卵で閉じ込めているのが最高なんだよ!親子丼?あれは駄目だ。肉揚げてないだろ?ヘルシー路線で行きたいわけじゃないんだよ。肉もがっつり食えて、でも肉肉過ぎない、肉は煮込むもんじゃなくてさ揚げてこそ旨味を増すんだよー。やっぱカツ丼最高。カツ丼以外有り得ないな!」

 長い。

 カツ丼について熱く語られてもどう反応していいかわからない。カツ丼が大好きだってことはよくわかった。

 こんなにカツ丼愛を語ってもらえて店側はさぞ嬉しいことだろう。

 でも肉2枚のっている時点で肉肉しいよ。バランスはどうした。


 佐伯のカツ丼トークは正直どうでもいい。

 問題はクリスマスだ。

 仏教徒という嘘がバレてしまった今、森川君と過ごさなければならない。

 皆で過ごしていいと先輩は言っていたのでここは佐伯に来てもらって森川君が暴走した際止める役割をしてほしい。


 佐伯からしたらクリスマスの方がどうでも良くて、カツ丼が目下最優先事項だ。

 今も安藤には見向きもせず、目の前のカツ丼を美味しそうに頬張っている。

 確かにこのチェーン店のカツ丼は美味しい。肉も柔らかいし、味付けも甘すぎず濃すぎずちょうど良い。

 佐伯は食べ終わるまで聞いてくれそうにないので、安藤も自分のカツ丼を食べることにした。因みに安藤のは一番小さいやつだ。

 財布と相談した結果、小さいやつしか無理だった。畜生、佐伯め。




 *****

 「はぁ~食った」

 食べ終わり、佐伯は満足げだ。

 あの量食べても平気って結構だよね。食べすぎだよ。

 食べ終わったから話を切り出してもいいかと「で……」と言えば、

 「今は余韻に浸りたいからあと10分待って」

 と止められた。

 

 どんだけカツ丼好きなんだよ!


 そのあとの10分はカツ丼について再び熱く語られ安藤は胃にも精神的にもお腹いっぱいになった。






いつもありがとうございます。



短いうえにカツ丼トークですみません;

次回更新は週末くらいになると思います。

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