24.森川君の誕生日(4)~加藤コレクションの行方~
短いです。
森川君がもらってしまった加藤コレクションをどうするかみんなで考えます。
「森川さーこれどうすんの?」
机の上に広げられた加藤さんの写真―加藤コレクション―を指さして佐伯が聞く。
「いらない」
「だったら返してらっしゃい」
水石がおかんの物真似か変な声色で加藤さんに返すように言う。
「でもさー、加藤が受け取ると思う?」
「…………………………」
「…………………………」
「…………………………」
武井君のその問いに3人は押し黙った。
「捨てる?」
「馬鹿!お前こんなの捨てたら呪われるぞ!」
森川君が言うと水石が止める。
せっかく、いや、もらいたくはなかったんだからせっかくではないのかな?加藤さんがくれたのに写真を捨てると言う森川君はやっぱりひどい。
これはあとで言っておかないと。
「じゃあ、燃やす?」
「もっと駄目だろー!!」
燃やしたり何かしたら加藤さんが本当に呪ってきそうだ。
「加藤も加藤だよ。こんな処分に困るもんプレゼントにするか、普通?」
「普通じゃないじゃん」
「…………………………」
「…………………………」
「…………………………」
佐伯が吐き捨てるように言った言葉に武井君が笑顔で答えたので3人はまた押し黙った。
一番ひどいのは武井君だよね。
「あー燃やせないし捨てられないし、どうする?」
「元はと言えば、森川が加藤のプレゼント開けたのがいけないんだぞ」
「そうだそうだ。何が『栞以外のいらない』だ。いらないって言ったんなら開けないで返せよ。ダメイケメンめ」
「だって気になるじゃん」
「加藤がくれるって言う時点で変なものだって気づけよ!」
皆散々なことを森川君に言う。
この場にいない加藤さんも散々なことを言われている。同情はしないけど。
「あーもういっそ神社に持って行って供養してもらうか」
佐伯が面倒臭そうに言う。
人形を供養して炊き上げるようなあんな感じ?
供養するなら燃やすのありなの!?
「加藤の誕生日に返すってのは?」
ええー!それもそれでひどいな。
『加藤誕生日おめでとう、これプレゼント』
『嬉しい、隼ちゃん!開けてもいい?』
『いや、家で開けて。皆に見られたくないから』
『!!わかった。家で開けるね』
そんで家に帰って開けて『何これー。私の写真じゃない!?まさか隼ちゃんが私のこと隠し撮りしてたのー!?やだー』と悶えるのね。
ひどいと思ったけれど、想像してみると一番無難な感じがした。
「「「それでいこう!」」」
皆そういう想像をしたのかその案でいくことが決定した。
「で、加藤の誕生日っていつよ?」
「5月じゃなかった??」
「それまで誰が持ってんだよ!森川か!?」
「俺やだよ。夢でうなされる……」
「…………………………」
「…………………………」
「…………………………」
「…………………………」
今度は4人で押し黙る。
「……部室に置いておけばいいんじゃない?」
4人の会話を黙って聞いていた安藤が声を発した。
「「「「それだ!!」」」」
4人の声がハモり、加藤コレクションは加藤さんの誕生日まで部室で保管されることとなった。
いつもありがとうございます。
3連休予定がつぶれてしまったので更新します。




