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第0章 プロローグ篇
校庭の地面に桜の花びらが落ちる。淡い桃色の花びらは春の儚さを表しているようだ。優しいそよ風が吹く頃、入学式は厳かに始まった。
小倉優月。彼は中学2年生だ。
そんな彼には気になっている人がいる。この人物は後輩、つまり中学1年生だ。
名前は榊澤優愛。優愛とは幼なじみだ。小学校も一緒で仲も良い。傍からは恋人だと揶揄されるほどに一緒にいる相手だ。
今日は入学式。次々と1年生の名前が担任に呼名されていく。
『齋藤海紅!』
『はい』
『榊澤優愛!』
『はい』
そんな優愛の声は優しくて高い。まるで幼子が話しているかのような感覚になる。
『…はっ』
小倉優月は彼女の声を聞いて、2年生になったんだと実感する。優愛が入ってきたのだ。
彼女との思い出は数え切れない。その思い出を整理しているうちに校長の話に入ってしまった。
中学時代は青春のはじまりだ。これから慌ただしい恋が始まるのかな?そんな優月の期待はすぐに裏切られた。
ある部活のお陰で。
恋愛小説としてお楽しみ下さい!
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好評だったら続編出します!!