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神様リスナーと転生者  作者: キャズ


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39/42

第39話 威力だけなら

 リトライズと極炎の光星が二手に分かれた後、僕達は駆け足でダンジョンを進んで行く。

 このダンジョンは入ってすぐはただの岩の洞窟だったけれど、少し進むとその本性があらわになった。壁や天井は光り輝くクリスタルへと変わり、殺風景な様子から一変、神秘的で幻想的な光景が広がっていた。

 そして、それと同時にモンスターの出現も本格化してきた。

 狼人間のモンスターが3体同時に出て来て、それを倒すと3つ首のヘビのモンスターが群れで現れ、それを倒すと巨大なアリのモンスターの大群。わんこ蕎麦のテンポでモンスターが次々と群れ単位で襲って来る。どんどん先へ先へと進んでいるという事もあるけれど、それを踏まえても出現率が凄い。モンスターが脅威となるダンジョンという評判に恥じない湧きっぷりだ。

 僕達はそれを倒しながら先へ先へを進んでいく。そんな中、僕は感知スキルで周囲の状況を把握しながらも言う。


「事前に調べてはいたけど、すっごい湧くね。次から次へわらわらと」


 僕に同意しながら支援をかけていくシシルー。


「ですね。配信でも見ましたけど、ずっと戦闘中って感じでしたもん」


 シシルーは幾多の魔法を放ち続けているリディルカをチラリと見て、心配そうに聞く。


「それにしても。強力な魔法を撃ち続けて、負担が凄そうですけど、大丈夫ですか?リディルカさん」


 そんなシシルーに、リディルカは魔法で範囲攻撃をしながらも自信満々に答える。


「このリディルカに任せるがいい。この程度の群れ造作もない」


 余裕そうに言うリディルカではあるけれど、さすがに数が数だ。対処は出来ているものの、駆け足のまま駆け抜ける様な事はできそうもない。

 ニーリェは斧でモンスターを薙ぎ払いながらも話す。


「ここみたいなモンスターが大量に湧くダンジョンは攻撃魔法の腕の見せ所だからな。ロザリンさんが勝負の場にここを選んだのもそれが理由だろう」


 なるほど。ここまで大量にモンスターが出てくるとなれば、強力な範囲火力が物を言う。このダンジョンを円滑に進めるには、モンスターを確殺できるだけの火力を連続で放つ能力が求められるのだ。だからこそのチョイスなのだろう。


「まぁでも、これだけのペースで進めてるんだし、余裕だよね」


 と余裕の様子を見せる僕だけど、リディルカはすぐにそれを否定する。


「いや、そうでもないぞ。ロザリンは伊達にこのリディルカのライバルをやってはいない」


 これまた自信満々に言うリディルカ。じゃあどれ程のものかと「どれどれ」と僕は感知スキルの範囲を広げ、ロザリン達の様子を見てみた。

 ロザリン達極炎の光星は、僕達と同様に魔法でモンスターをなぎ倒しながら進んでいる。魔法をメイン火力に据えているのは僕達と同じだけれど、リディルカは火や風や雷や氷等、複数の属性を使い、時と場合に合った魔法を選んで放っているのに対し、ロザリンはひたすらに火属性。火炎放射で焼き払ったり、炎の壁で突進を防いだり、火炎の渦で一掃したり、バリエーションこそあれど火属性一筋で突き進んでいる。そして驚いた事が一つ。


「マジか、リディルカよりも倒すの早いじゃん」


「え!?このペースよりも早いんですか!?」


 僕の驚きにつられて驚くシシルー。そんな僕らの様子を見て、リディルカは片手間にモンスターを倒しながらも自慢げに語る。


「ロザリンは純粋な威力だけならこのリディルカを超えているからな、ひたすらに火属性を極め練度を高めた強さ、あれはこのリディルカにも真似できんよ」


 まるで自分の事の様に誇らしげだ。

 そう言えば、前回あった時は装備が封印されていたのに結構な強さだったし、動画を見せてもらった時も火属性耐性持ちのボスを火属性で倒していたんだ。どうやら耐性を持った相手を倒しきる威力というのは想像以上に規格外な代物らしい。

 そんなロザリン達は先へ先へを進んでいき、次第に僕の感知スキルの範囲外へと出て行って見えなくなった。

 すると、ロザリン達が見えなくなった事を察してか、神様が僕に話しかけてきた。何やら提案がある様子。


(可奈芽ちゃん。極炎の光星がどうなってるのか、あっしらが伝えようか?)


(あ、それ今は教えないでね。今はロザリンたちと真剣勝負だからさ。自分のスキルでならともかく、神様の協力で向こうの状況を知れるってさ、なんだかズルっぽいじゃん)


 普段であれば教えて教えてと言っていた所だけど、今回は勝負であり言わば対戦プレイ中、視聴者からの支援を受けるのはなんか違う気がする。


(そうだぜ、石の神。今リトライズと極炎の光星は正々堂々勝負してんだから、手助けするタイミングじゃねぇやな)


(うーむ。それもそうか・・・)


 助けになれるかもと思い喜び勇んで提案したのに、拒否られて少し寂しそうな石の神であった。

 そうこうしながらも先へ先へと進んでいく僕達リトライズ。

 先を越されているかもという不安を持ちつつも、僕達はセーナペのダンジョンの中層大空洞、討伐対象である変異種ベヒモスメタルゴーレム42が居座る地点にまで到着した。

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