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錆びついたシルバラード

2万ドルを手にした俺は、足を手に入れる。

2000ドルのシルバラード。

運び屋が使っていたという。

ガソリンも満タンにした。

ダッシュボードにパイソンを置き、ルート66を走る。


夜道でも寒さや虫にとらわれず、進める。

これさえあればもう快適だ。

俺は少しニヤついた。

今までの徒歩生活にサヨナラできた。

長い事、風呂にも入っていない。

ベタついた体を洗いに行こうか。


酒の臭いと血の匂いが入り混じる街で、酒場を探す。

奥の部屋で風呂に入る。

暖かく、気持ち良い。

髪も切り、髭も剃る。

生まれ変わった気分だ。

あぁ〜っとため息が出る。

疲れた体が癒されていく。

長距離をひたすら歩いた先はがこんな楽園だとは。

調子に乗って、のぼせた。


クルマに戻り、一休み。

シートを倒して、眠りにつく。

モーテルの光が差し込んで来るが、関係ない。

今はただただ眠りたい。


何時間たったろうか。

エンジンかけっぱで寝ちまった。

あくびをしながら時計を見る。

朝方のブルーや空を見つめ、シートを起こす。

霧の深い国道を再び走り続ける。

錆びついたシルバラードはまだまだ現役だ。

距離なんて関係なく、州を跨いで走る。

山奥の冷涼な地へ。

元はインディアンがいたとされる。

静かな湖を眺め、上り続ける太陽に照らされる。

俺は俺自身が変われた気がした。

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