vol.007 桃華の部屋
「桃華の部屋はここだ」
魔王は魔王城にて桃華に部屋を与えた
「こんなに広い部屋でいいんですか?」
「もちろん。部屋空いてるからどうぞ」
「あれ?この部屋の扉って…鍵ないんですか?」
「鍵を使って立て籠もられても困るからね」
「じゃあ彼氏連れ込んであんなことやこんなこと出来ないじゃん」
「まず自分の立場をわきまえてくれる?」
「流石に冗談です。閉じ込めるために外側に鍵かけないんですか?」
「今まで監禁されてたの?」
「うん。そうだけど」
気まずさでしばらく沈黙の時間が流れた
「ま、まぁ、この部屋を好きに使ってください」
「ありがとうございます」
桃華に与えた部屋から出てしばらく歩いているとそこにはツバキがいた
「魔王様、こんなところにいたんですか!六曜の2人が魔王様をお待ちです」
「分かった。時間魔法 "ストッパー"」
少しの間だけ時間を止めて、第2形態になった
第2形態になった理由は六曜の一人が魔王が女だと知らないからだ
「じゃあいくか」
「御意」
会議室に向かうとそこには六曜が2人と三花弁が1人が待っていた
「六曜がいるのは聞いてたが、三花弁までいるとは」
「俺にも何が起きたのか知る権利はあるはずだぜ」
「そうだな」
魔王はツバキに話したことをそのまま話した
「魔王様、質問なんですけど…」
魔王の話が終わった後、手を挙げたのは三花弁の1人のキキョウだった
「その六曜を4人も葬った勇者ですが200年前の勇者とどちらの方が強いと思いましたか?」
「今の勇者だな」
六曜の2人は200年前の勇者が分からず混乱していた
「すいません、その200年前の勇者とやらはどんな人だったんですか?」
「今の勇者ほどではないが、それなりの強さで、三花弁を1人と十刹傑を6人を封印した人間だ。十刹傑は何だか分かるか?」
「確か、かつて武功を挙げた方々ですよね。」
「その認識で合ってる」
「ま、魔王…様…」
「何だ?蘭丸」
「ま、魔王様が俺の名前を…」
「いいから話せ」
「ではお言葉に甘えて。その三花弁のお一人と十刹傑の方々の封印を解いて再び戦力にするのはどうですか?」
「200年前に封印を解くことを考えたんだけど、いかんせん場所が見当たらない。200年探して見つかったのは十刹傑の1人だけだ。その1人も1年前に寿命で亡くなった」
「封印されなかった十刹傑の4人の方々に前線に出てもらうのではダメなんですか?」
「無理だな。魔王軍辞めてたのをまた連れ戻すわけにはいけないし、亡くなってるのもいるし」
「…魔王様、私は十刹傑の封印を探すのを行ってもよろしいですか」
「いいのか?」
「決定権は魔王様にありますので、魔王様が命令を下せば確実に任務を遂行いたいます」
「じゃあ、頼んだ」
「御意」
「それと、残りの六曜の役割だけど…」
「残りって私しかいませんよね」
「そうだね、夏梅は変わらず吸血鬼族との戦線を担当してくれ。できればドワーフ族との戦線も監督して欲しいんだけど」
「魔王様は私たちの王なんですから私たちにへりくだらないでください。へりくだれば舐められるだけですよ。」
「う、気をつけるよ」