9話 訴える
歩いて、30分以上かかる距離でも、走れば半分以下でつくことができる。歩いている人が服装のためかジロジロみてくる。しかし今は気にしていられない。私は町の警備をしている人を探す。所々に警備の服を着た大人の人がみえる。私は歩く人をかき分け何とか近づいていく。
そして近くまで行くと
「すいません。はぁーはぁー。今すぐ歩いている人を避難されてください。」
「あなたは、貴族の方ですか?」
私が来ている服を見て、そう思ったのだろう。
「はいそうです。ですから早くここの人たちを」
「迷子になられたのですか?」
「いえそうではなく、早く避難を」
「詰所にご案内いたしますので、どうぞお越しください」
丁寧に対応してくれるが、私が言っていることが伝わっていない。12歳の少女が言っていることを本気て取り上げてはくれない。それでも、私は
「お願いします。早く避難してください」
何度も言うが、困った顔をされる。
私はあきらめて、魔眼でみた馬車が通った道のほうへ行き、そこを歩ている人たちに何度も「避難してください」と叫ぶ。叫ぶだけではだめだと思い、歩いている人たちの身体を手でつかみ、少し強引ではあるが、道の中央からはなしていく。服装を見て貴族とわかるためか、怒鳴られたり、暴力を振るわれたりはされないが、
「こっちに来てください」
「中央に言ってはダメです」
「早く、ここを離れて・・・」
「他の方にも、中央から離れる伝えてください。お願いします」
何度も何度も出来る限り大きな声で、言いながら、歩いている人を中央から離していく。
みな何で?という顔をしている。
ただこれだけやっても、まだ数十人。私の周りの人口が減っただけだ。少し離れたところは変わらず多くの人が歩いている。もう時間がない。早く早く、危険が迫っていても、自分にはこれくらいのことしかできない、自分はなんて無力なのかと倒れてしまいそうになる。その時、誰かが後ろから私の手を握る。
「大丈夫です。よく頑張りましたね」
振りむくと、そこには先ほど別れたはずのフウドを着た男の子がいた。
汗が流れ、肩で息をして、ドレスもしわしわになっている私とは対称的で、フウドが後ろにはがれ、今はきちんと顔が見える。綺麗な顔だ。優しい笑顔で私をみてくる。よく見るとフウドの下から見える服は貴族が着るような服装。握った私の手を強く引き、彼は私の前に出た。
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