80話 お弁当
クラスのみんなと約束をした日が来る。流石に31人分のお弁当を私一人では運べない。そのため、屋敷の執事たちに運んでもらう。学園の中では、執事やメイドは基本いないが貴族寮には子息・令嬢のお供として滞在している。しかし、そこ以外では執事やメイドは見ない。
私は今校庭を三人の執事に弁当を運んでもらいながら自分のクラスに向かっている。そのため、周りの生徒の視線が集まる。庶民の生徒は執事をみたことがないのか騒いでいる。貴族の生徒からしても、三人も執事を連れていることに驚いている。
「あの生徒は誰れ?」
「制服をみる限り、一年ですよ」
「どうして、学園に執事を三人も連れて?」
悪目立ちしてるかなぁ、私。
クラスの中に入った私の後に、執事がお弁当をもって入ってくる。クラスのみんなも執事が3人も入ってきたことに驚くが、執事が持っているお弁当をみると、納得したようで、ザワザワしていたクラスがワァーと喜びだす。
私は教壇に立ち
「みなさん。お待たせしました。私の創作料理のお弁当です。今から皆さんにお弁当を配っていくので、できれば、お昼に食べてください」
私がそう言うと、執事の方が、一つ一つ生徒に配って回る。まだ来ていない生徒は机の上に置いていく。
「どうも、ありがとう」
「ありがとうぼさいます」
「ありがとうございます」
「いただきます」
「ありがとう」
みんなが私と配ってくれる執事にお礼を言う。置き終ると、
「お弁当箱は木でできているので、皆さんで処理してください。捨ててもかましませんし、洗ってまた使ってもいいので、よろしくお願いします」
私は執事にお礼を言い帰ってもらった。席に戻った私に友達のみんなは、話しかけて来る。
「お昼は一緒に食べましょう。ルセリア様」
「そうですね」
「唐揚げが楽しみだぜ」
「涎が出ていますわよ。ロベルト様」
昼休みにみんなで食べようと約束する。
先生がクラスに入ってきて、教壇に立った先生に私が先生にお弁当を渡す。
「ありがとう。ルセリア。大事に食べるよ」
お弁当を受け取った先生はとてもうれしそうだった。お弁当を渡した私は席に戻り先生が話始める。
「みんな、ルセリアからお弁当はいただいたか?」
「「「「「はい」」」」」
お弁当を持ち上げてアポールする生徒やカバンにしまった人はカバンを触る。まだ、机の上においてある生徒も何人かいるがみんなうれしそうに返事をする。
「そうか。それなら必ず全部食べるんだぞ。作ってくれた人に感謝をして残さず食べる。人としてもマナーだ。わかったか?」
「「「「「はい」」」」」
元気な声でみんが返事をする。
「もうすぐ、長期休みに入るが、気をつけて生活するように。それでは良き一日を」
先生がクラスを出ていき、朝の授業が始まる。
一限目の授業が終わり、小休憩の時間になるとロイスが私を尋ねクラスに来た。今では当たりまえになったため、誰も気にせずいる。
「ルセリアさん、今日のアイディアノートを見てください」
ロイスが嬉しそうにノートを見せてくれるが、正直そんなに農業の知識もない私はアイディアについて、「いいんじゃないかしら」「これはちょっと」と答えるくらいしかできない。それでもかまわないようで、ロイスは私に意見を求める。
「あ、もうすぐチャイムが鳴りますよ」
「はい。ありがとうございます。失礼します」
ロイスがクラスから出ようとしたとき、
「あ、ちょっと待ってロイスさん。これ私の創作料理のお弁当なんだけれど、よかったらどうぞ」
「?いいんですか」
「ええ。実はこのクラスのみんなに渡したんだけれど、一個余っちゃって、よければ食べてくれませんか?お弁当箱は木でできているので、洗ってまた使えますし、いらなければ処分してくれればいいので」
「喜んで、いただきます」
ロイスはお弁当を大事そうにもち、クラスから出ていく。廊下を歩いて、自分のクラスに戻るロイスの顔はとても幸せそうだった。
お昼休みになり、みんなが私のお弁当を食べる。何人かは外で食べるのかいないが、ほとんどの生徒がクラスで食べるようだ。その中にはグローバー先生もいる。みんながお弁当のふたを開けると、中には枝豆ときゅうりの塩漬け・鶏肉の唐揚げ・パン・サラダが入っている。数日前と同じだ。ただ、前回よりも唐揚げの量が少ないようだが。みんな気にせず食べてくれる。
すでに食べたことがある生徒は
「これだよ。これ。やっぱり唐揚げはうまいな。なぁ。アトラン」
「ええ。美味しいですよ。ルセリア」
「ほんとに、 冷めてもいけますわ」
「鶏臭さが全然ないですね」
「あ、マヨネーズもはいっています」
初めて食べる生徒は
「この唐揚げという料理は鶏肉のいいところだけを引き出している感じだ。そして油っぽくない。衣がサクサクしている」
「私が人生で食べた鶏料理の中で一番ウマいです」
「何ですか。この料理は」
「おいしいです」
「この黄色いクリームは何ですか?」
みんな美味しそう食べてくれる。そんな様子を見ながら、私は一人サンドイッチを食べている。
「ルセリア様、お弁当は?」
「さっきの小休憩で、ロイスに渡したからないの」
「ええ、そうなんですか」
リーネットが弁当のない私を心配する。その会話をみんなが聞き私のほうを向いてくる。
「あ、いえ、実は昨日の夕食も一昨日の夕食も唐揚げだったので、ちょっと」
私がみなにこの2日間の夕食事情を話す。その話に納得出来たようで、みんなは再びお弁当を食べ始めた。中には少し笑っている生徒もいたが、和やかな時間が流れ、みんながお弁当を残さず食べてくれた。食べ終わった生徒から私へ
「おいしかったです。ルセリア様、もし機会があればまた食べたいです」
「お弁当、ありがとうございました。ルセリア様」
「唐揚げというものは素晴らしいですね。ルセリア様、ぜひこのお礼に我が屋敷に招待したいのですが?」
「お、おいしいお弁当をありがとうごさいました。ルセリア様」
「感動しました。私はこの味を一生忘れることはありません」
一人一人がお礼を言ってくる。
このお礼の声を帰ったら料理長に伝えようと、私は思った。昼休みが終わり、午後の授業が始める。美味しいものを食べたみんなの顔は満足そうにしており、時々眠たそうにする生徒もいたが、みな真面目に授業を受けていた。午後の小休憩の時は、ロイスがまた私のクラスに創作料理の感想を話に来てくれた。
「少し固い衣でしたが、歯を立てると一気に崩れ、焦げたところが香ばしく。肉は逆にクッションのようにふわりと柔らかかったです。肉汁が歯の圧で押し出されてくる感じが最高でしたよ。ルセリアさん」
唐揚げを気に入ったようで、絶賛してくれる。
弁当を食べてくれた全員が満足してくれたようで、少し緊張していた私は、一気に肩の力がぬける。放課後はクラスのみんなから、唐揚げやマヨネーズの質問攻めにあい。いつもより帰る時間が遅くなった。
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