4話 今世の私
「お嬢様起きてください」
メイドが優しく私を起こす。
目が覚めてみれば、やっぱり、私は生きているんだと実感する。
昨日捻った右足首を確認すると、まだ痛かったが、歩けないというほどではない。固定してもらっていることもあるが、調子はいい。
「おはようございます。あのあなたは?」
「はい、お嬢様専属のメイドのアリサといいます」
「専属のメイド?」
「はい、お嬢様のメイドです」
執事やメイドいることに昨日驚いたが、まさか専属のメイドまでいるとは。
みんな私が高熱を出したため、記憶がないのは知っている。
アリサが私の着替えを手伝ってくれる。
最初は、恥ずかしくて、自分でできるからと断りを入れたのだが、
「私の仕事がなくなります。どうか、させてください」
と逆に頼まれてきた。ウルウルした瞳で私を見つめてくる
「わかりました」
「ありがとうございます。お嬢様」
仕事を奪うわけにもいかず私はアリサに着替えを手伝ってもらっている。着替えをしていきながら、私はこの世界のことを教えてもらうため専属のメイドであるアリサに尋ねる。 アリサは優しい笑顔で丁寧に教えてくれた。
私の名はルセリア・アストライア12歳。
この国ユースティア王国のアストライア公爵家の令嬢。
話を聞く限りでは、前世で私が読んでいたラノベ小説などの中世ヨーロッパあたりの世界に酷似してるように思う。ただ違うのが、この世界には魔眼を持って生まれる人がいるという。主に貴族に、もって生まれるものが多いと言う。魔眼には様々なものがあり。中でも1番貴重とされるのが予知の魔眼だという。歴史に名を残すものや、英雄になるものはこの魔眼を持っていたと言われている。
「予知の魔眼?」
「そうです、、お嬢様、男性が持てば英雄に、女性が持てば聖女になれると言われるくらいです」
「どうして?予知の魔眼を持っているだけなんでしょ」
「私も詳しくは知りませんが、予知の魔眼によって、王族を暗殺者から救ったとか。戦争国の動きを伝え、勝利をもたらしたとか。地震や台風など国に伝え、多くの民を救ったとか。たくさん伝わっていますね」
「それだけ聞いたら、確かに英雄や聖女と言われても仕方ないのかしら?」
アリサの話を聞き昨日のことを思い出す。もしかしたらと自分の中で思うが、辞めることにした。
「その?予知の魔眼を持っているのは、今は何人くらいいるの?」
「ウフフ、お嬢様、魔眼を持っている人は多くないんですよ。ましてや予知の魔眼を持っている人は今の時代には確認されていないです」
「そうなの?」
「はい。どの国でも魔眼をもって生まれた人は珍重されますが、その中でも予知の魔眼をもって生まれた人が見つかったら世界中から注目をうけますよ」
「そ、そうなんだ!」
魔眼の話を終えて、私は考える。
前世の私はあまり目立つのが好きではなかった。予知の魔眼を両親に話したら大騒ぎになっても困ると考えた私は魔眼のことを誰にも話さないようにしようと心に決めた。
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