33話 私の趣味
今日一番の目的地、それがここ、書籍をたくさんおいてあるお店、つまり本屋だ。
以前から王都にある本屋に興味があった。屋敷にもたくさん本をしまっている部屋はあるが、そこには私が読みたい本がなく、本屋にならあると思い、今回無理を言って両親にお願いしたのだ。
本屋【きのみきや】の中に入ると、本独特のにおいが広がっていた。私が好きなにおい。テンションが上がってくる、初めて入るので、どこに何が置いているのかわからないため、一つ一つの棚を眺めながら目的の本を探す。
1階から順に見て回るが、難しい本が多くならんでいる。探しつかれた私は店員を探し、目的の本が本がどこに置いているのか尋ねる。店員は丁寧に教えてくれる。
「1階は医学・理工学・農業。2階は法律・資格試験・教育。3階は文芸書・文庫・新書がおいています」
「わかりました。ありがとうございます」
1階には、私が求めている本は置いていないようだったので3階まで上がる。3階もたくさんの本が並んでいた。
目的の本を探していく。
「あ、あった!!!」
目的の本が置いてある棚を発見する。ロマンス小説、ファンタジー小説、ミステリー小説などが並べられている本棚だ。そう、わたしの前世の趣味はラノベ小説を読むことだった。そのため、この世界にも同じような本が置いてあるなら読みたいと思ったのだ。
一冊一冊、題名を読んで面白そうな本を探していく。私の姿を見ているメシスは意外な顔をされているが、気にせず探していく。
そして、面白そうな本が見つかり、棚の上にあった本に手を伸ばす。その横から同じように手を伸ばしてきた人がいて同時に本に手が触れる。横を向くと、眼と眼が合う。
慌てて私は触れている本から手を放す。
「すいません」
「私のほうこそ、ごめんなさい」
丁寧に謝られる。気弱そうな少女だ、私と同い年くらいだろうか?服装は貴族が着ているような服で、どこかのご令嬢かしら?と考える。となれば、今の私は庶民の恰好をしているため、相手が貴族なら、貴族ファーストをしなくてはいけないと思い、
「どうぞ」
と遠慮する。しかし、相手の少女も
「いえ、わたしは、あなたのほうこそ、どうぞ」
と言ってくる。
「いえいえ、私は」
「わたしは、大丈夫ですから」
5分くらい同じようなやり取りをしていると、
「シルフィ、読みたい本は見つかったか?」
「お兄様」
少女のお兄さんだろうか?心配で見に来たようだった。
「あの、あったんですが、こちらの方と同じ本をとってしまって、ただ一冊しか本がなかったので、お譲りしていたんですが・・・」
「そうか。君、妹もこう言っているんだ、持って行ってくれたまえ」
お兄さんも私に本を譲ろうとしてくれるが
「いえ、大丈夫です。実は今月、おこずかいが少なかったので、今日は買うのをやめておこうかと思っていたので、どうぞお買いください。もしまた会える機会があれば、その時にお貸しいただければうれしいです、では失礼いたします」
お辞儀をしてから、わたしは早歩きで階段を降り、お店から出る。メシスも二人にお辞儀をして私と一緒に早歩きでついてくる。
「あ、ちょっと・・」
「あ、あの・・」
本屋【きのみきや】から出た私は家の影から本屋を見ていると、先ほどの兄弟が出てきて、馬車に乗る姿が見える。精神年齢が大人の私が幼い子の楽しみを奪うのはダメよね、と思いながら馬車が見えなくなるまで眺めていた。
それから私は、改めて本屋に入り、5冊くらい小説を買い、馬車の中でうきうきした気持ちのまま、屋敷に帰っていった。
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皆様、もう1月が終わりますね。気温は下がり、冷たい風がふいています。今、世間では、コロナとインフル、両方が猛威ふるっているようです。読んでくれてる皆様もお体にお気を付けください。もし、お友達で、休まれている方がいれば、暇な時間にこの小説を読んでみてと、紹介していただければ嬉しいです。評価・コメントをよろしくお願いいたします。




