ポーモンコンでガパオライスを:大崎広小路
東急電鉄は私鉄の中でも歴史が古く、その起源は大正時代に遡るわけであるが、今回のポーモンコンという店がある大崎広小路は東急電鉄の中でも古参である池上線の駅である。
東急電鉄は駅間が短い。その中でも池上線は特に駅間が短い。地元民にとって便利といえば便利なのだが、特に地方から来た人は驚くほどであろう。
池上線は五反田と蒲田を繋ぐ鉄道である。2地点の間は直線距離でおよそ6kmのところを無駄に円弧を描きながら(ひらがなの『つ』をひっくり返したような軌跡である)11kmを進むのであるが、ここに15駅もあるのだ。
その中でも特に短いのが五反田ー大崎広小路間で、なんと350mしかない。この駅本当に必要ですか? と問い詰めたくなる駅だ。
その大崎広小路は山手通りに面し、すぐ隣に立正大学がある。
ポーモンコンはその立正大学の山手通りを挟んだ向かいにある店である。このあたりはまだ完全に五反田の商業圏にあると言えるだろう。ランチタイムに行ったが、立正大学の学生と思しき若者たちが食事をしていた。
店の内装は良く言えばタイの屋台の雰囲気を表現している。悪く言えばチープである。
例えば椅子、カラフルなプラスチックで、座ると少しぐにゃりと曲がる。
例えば食器、学食のような器やスプーンの持ち手の安っぽさ。
その雰囲気を楽しめるなら良いのではないだろうか。
今回注文したのはこの店の定番、ガパオライス。
豚ひき肉と野菜をニンニクで炒めたものと目玉焼きをライスの上に乗せた料理である。
ちなみにガパオとはなんだか知っているだろうか。
まあ、私も昔はひき肉かなんかの意味だろうと思っていたが違う。ひき肉と一緒に炒められているホーリーバジル(トゥルシ、神目箒とも)がタイ語でガパオなのである。
エスニック料理は本格的なのも好きではある。あれはあれで美味いのだが、癖が強いのもまた間違いない。ナンプラー、パクチーなど独特の香り付けである。例えばパクチーなんかは好む人はすごい好きなものだが、自分はそれほどでもない。食べはするが少量が良い。
一方でガパオはそこまで癖がない。この店のガパオライスは特に日本人好みの、日本人にとって癖の少ない味付けであるのかなと思う。
そして物足りなければ卓上に置かれたナンプラーや唐辛子を使えば良い。
ライス大盛りで頼んで、途中で味変を楽しみながら。タイの屋台気分や学生気分で掻き込んで食べるというのも、偶にはオツなものではないだろうか。
ポーモンコン
ガパオライス
ぜんぜん関係ないんですが先日なろうの友人が始めた飯のエッセイがおもしろいのですわ!
おもいで食堂~追憶の中の美味
かわかみれい
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