0055. 閑話・【八百幻】初ソロクエは押し切られた受注
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「それでオススの町中依頼って何かあります?」
「その耐性、スルー力すごいわね。うちのバカ支部長と同じようね。まぁ、いいわ。今ある町中依頼でオススメは、ゴミの焼却処理ね。狐火ちゃんは炎属性でしょう。
今は、先日の祭りのゴミが多く残っていて大変な時期なのよ。普段より依頼料は高いし、ゴミの中で使えそうなものがあれば、交渉で持ち帰ることもできるわよ」
えぇ〜、なぜか支部長と同じと見られた。あんな幼稚園児のような人と一緒だなんてショックすぎる。それにしても、最初の依頼がゴミ焼却って、話のネタとして思い出にはなるだろうけど、なんかイメージが違うな。
「うーん、一番最初の依頼がゴミの焼却処理って、何か冒険者の第一歩とイメージ違う気がします。それに狐火ちゃんの属性は炎属性じゃなくて、焔属性ですよ、似てるようですが、違うんじゃないですか」
「えっ、焔属性なの……。もう上位属性じゃない。じゃあ、なおさら、ゴミ処理が合うと思うわよ。
ねぇ、ぜひお願い、早く処分しないと、腐って臭いが大変になったり、衛生環境が悪くなっちゃうから、ねっ、お願い。
臭い匂いが充満した中で依頼受けたり、食事したりするのは琴音さんも嫌でしょ」
上位属性ってなんだ。まぁ、言葉からして、炎とか、水とか風とかよくある属性が一般的な属性で、進化すると上位属性ってことなのかな。
「衛生環境が悪化するなら、まぁ、やりますよ。臭い中での食事なんて言語道断だし。
でも、なんか良いものでてきたら、報酬でくださいよ。ギルド側から勧められてやる依頼になるんですから。
それと上位属性って、属性が進化するんですか」
若菜さんの押しを利用して、ここは少しでも報酬を上げてもらったり、オマケをもらえるように交渉してみるのが大事だよね。
「ありがとうね~、ゴミ処理してくれるなら、南12番街のゴミ処理を受け付けてもらえると助かるわ。私の家の近くだから。
それと上位属性は、炎とかの基礎属性が強化されたものや多属性になったりした属性のことを指すのよ。
例えば、炎の強化で焔や水の強化で氷、風の多属性で嵐、水の多属性で氷雪なんかが有名ね。
あとゴミ処理で何か出て来て、ほしいモノがあったら、持ってきてくださいね。一応、祭り主催側のゴミ処理担当に確認しますから。
でも、たくさん持ってこないでくださいね。多くても4-5個ぐらいなら、オマケに付けてあげれると思いますよ」
おぉ~、やったね。オマケを4-5個もらえるようになったよ。これは気合を入れて、良さげなものを探さねば。
それにしても、焼却してほしいゴミの場所自宅近くとは、若菜さんも公私混同をしてるわね。まぁ、ここではそんなのを気にしている人はいないのかもしれないけど
「へぇ、いろんな属性があるんですね。まぁ、うちの狐火ちゃんだったら、上位属性でも不思議じゃないですね。こんなにカワイイんですもん。
それとゴミ処理での掘り出し物探しは、わかりました。ありがとうございます。多くても4-5個にするように選んできます」
「それじゃぁ、このままゴミ処理に行っていいですか」
「ちょっと、待ってね。町中依頼の受注処理をするから、それと南12番街って、場所わかる?地図も用意するからね。待ってなさい」
「あっ、ありがとうございます。場所、わからなかったです。助かりました」
若菜さんが持ってきてくれた地図を受け取り南12番街を確認する。どうやら、冒険者ギルドのあるここは、中央5番街というらしい、私が入った門の方へ行くと、東1番街で、番号が大きくなるほど、門に近づくみたいだ。なので、南12番街は南門近くになっている、歩くと20-30分くらいかな。
「若菜さん、確認し忘れてましたが、達成条件と報酬はいくらですか」
浮かれすぎていた。金額とゴールを確認しないで、仕事を受けるなんて、社会人失格だぁ。
「達成条件は、基本と成果があるわよ。基本はゴミの山を3つ分焼却して、灰を飼料穴に入れること。4つ目以上は成果として計算されるわ。
報酬は、基本で銀貨1枚、これにはギルドの上乗せ分も入ってるわよ。成果は、山一つで、銅貨3枚よ。これにも上乗せ分が入ってるわ」