0005. 準備完了? さようなら、令和の日本
初投稿になります。プロローグ(6話)は、毎日更新します。
それ以降は、3月末までは週2回更新(月木AM7時予定)をしていきます。次話は1月7日7時です。
暖かい目で見てもらえればと思います。
定期的に長く投稿しようと思いますので、ブックマークと☆、「いいね」で評価をしてもらえると嬉しいです。
1話1話は、短めかもしれないですが、慣れてきたら、少しづつ長くしていきたいと思ってます。
あと、ゆるめの感想とご意見もらえると、嬉しいです!!
「せやな。陰陽師の大きな特徴は、五行思想と式神や。陰五行思想を用いた陰陽五行の術は、最初から簡単な魔法のような事ができるで。
式神は、紙で出来てるゴーレムのようなモノやな。あと、式神を召喚に使ったり、使役にも使えるで。他にも、色々とできることは多いけど、このジョブは器用貧乏になりやすいんや。
それぞれのスキルを究めようとすると、やれることが多すぎて、時間ばっかり取られて進まんというデメリットもあるんやで。そこ、注意することや、メリットしかない甘い話なんておまへん」
また、口調が変わった!エセ関西人口調で怪しさ満載すぎて、ツッコミをしたいところだが、直感がツッコむな、確認するなと言ってるので、スルー一択。
それにしても、陰陽師はいろいろとできるなぁ、デメリットもあるけど、言われたことがホントにできたらだけど。
まぁ、顕現しやすくなるジョブみたいだから、陰陽師に決めて良いか。ここまで推すってことは、暗に選べって言ってるんだと思うし、選ばなかったとき、どんなことになるか怖いから、陰陽師にしようっと。
「ありがとうございます。ジョブは、オススメの陰陽師にします。あとは、スキルですね。スキルは何があるんですか」
「スキルはジョブに紐づいてるから、共通スキルのみやな、選べるんわ。う~ん、あんさんなら、取れる共通スキルは、3から5個やな、んで、このサイコロを振ってな。出た目が、取れるスキルの数やで」
某お昼の番組で使ってたぐらいデカいサイコロを渡されたが、こんな演出いらん。色と音が無いとはいえ、テーブルやソファー等の家具は、部屋にある状態なんだし、ころがし辛いわ。
とりあえず、隙間が空いてる方へサイコロを転がすと、4が出た。
「あんさん〜、4は無いわ〜。こういうときは、5出して、なんの遠慮もないんかいって、ツッコまれるか。3出して、日頃の行いのせいやなって、ツッコまれるかのどちらかやろ。おもんないわ~。つまらんヤツやな」
なんで、この場面でお笑いを求められているか、わからないけど、変なこと言ったら、余計な話に拡がって、時間ががかかるので、ここもスルー一択。
「それで、共通スキルは、何が取れるのですか」
陰陽師のスキルもわからないので、気になるが、まずは共通スキルから確認しよう。
「共通スキルも、ジョブと同じやね。大きくは攻撃系と生産系、特殊系や。陰陽師にしたんで、特殊系の共通スキルは、ほぼ無いで。攻撃系と生産系をこのリストから選びや」
ジョブと同じようにリストをもらい、眺めるがこっちはジョブと違い、多く長くて、目が疲れる。
う~ん、異世界転生モノの定番、『鑑定』、『異世界言語』、『アイテムボックス』は無いな。異世界言語は転生先が日本なので、無いと思ってたけど、鑑定もアイテムボックスも無いのかぁ。もしかして、特殊系かな?
スキルを3つだけ選んで最後に鑑定、アイテムボックスがあるか聞いてみて、あれば、どちらか取るか、3つのうちの1つを諦めて、両方取るかしよう。
そうすると、まずは、攻撃系スキル定番の身体強化系スキルかな。武器系や格闘系のスキルは、野蛮なことが嫌いだから、率先して取りたくなし、将来、取れたら、ラッキーぐらいで。
それに自衛するにしても、赤ちゃんスタートだし、運動苦手だし、ブーストがないと、簡単に負けちゃう気がする。
あれぇ、でもリストには『身体強化』は1つしか無いなぁ。スピード強化とか、防御力強化って感じになってないから、全般的に強化されるのかな?まぁ、あとで聞いてみるか。
2つ目は、錬金術みたいのが、欲しいけど、これもリストに無いのよね。錬金術って、魔法の世界のモノって感じだから、無いのかな、そうすると、長生きのため、食事は大事だから、『料理』かな。
一人暮らししてたから、それなりに作れるけど、より美味しい方がモチベーション上がるし、狐火ちゃんに美味しい食事を作ってあげたいしね。
3つ目は、どうしようかな~。興味惹かれるのがほとんど無いなぁ。唯一あるとしたら、『錬成』かな。これが錬金術の代わりなのかな。まぁ、これも聞いてみるかな。
よし、3つ決めたし、卑弥呼様に確認しよう。
「卑弥呼様、とりあえず決めてみましたが、『鑑定』や『アイテムボックス』は、無いんですか?あれば、取りたいのですが………」
「鑑定は、陰陽師のスキルにあるから、別に取る必要ないで、まぁ、鑑定スキルだけ持っていても、智識がないと鑑定出来へんけどな~。いわゆる、鑑定眼やな」
えぇ~、思ってたスキルと若干違うが、別に取らなくていいなら、ラッキーと考えよう。
「アイテムボックスは、転生特典で無料で、おつけしてまっ、これも時間停止や容量無限とちゃうから、性能は行ってから、確認しや。『時の始原霊』と『空の始原霊』がいれば、機能拡張できるで、この情報もオマケや」
オッシャー、チート3点セットの1つ、とりあえず最低限でも、アイテムボックスがあれば、便利になりそうだね。
そうすると、最後の1個はどうしようかな。興味あるモノが無いから、ちょっと無理言って、狐火ちゃんを最初から、顕現してもらえないかな?
よし、そうしよう!
「オマケ、ありがとうございます。それとスキルの質問なんですが、身体強化って、1つしか無いんですか?あと、錬成って、なんですか?錬金術もないんですか」
「身体強化は、1つやね。体全体を強化出来るで。このスキルは発動中、常時エネルギーを使うから、体内のエネルギー切れに注意せな、あかんよ。
錬成は、行って使えば、わかるんやけど、まぁ、オマケで教えたるわ。錬成は、最初はエネルギーを石ころに出来るスキルや。
あんさんの世界で言う石炭とか電池みたいなもんやね。いろいろと使い勝手ええから、実験してみや。錬金術は今のところ、無いで、錬成があるから、それで代替出来るんとちゃうか」
なるほど、身体強化は、常時消費型アクティブスキルね。錬成は、思ってた以上に便利じゃない!戦国時代で薪じゃなくて、石炭や電池が使えるなんて!
まぁ、電池を使える場面なんて、当分来ない気もするので、最初は石炭みたいに使うぐらいか。錬金術は、扱いが雑だな。全く興味がないね、スキルの管理は担当制になってるのかな。無いなら、しょうがない、錬成のスキル担当の人に頑張ってもらおう。
「それじゃ、スキルは『身体強化』と『錬成』と『料理』でお願いします」
「3つでええんか?4つまでならスキル取れるで」
「4つ目は無くていいので、狐火ちゃんを最初から顕現できませんか」
ここが勝負どころ!しっかりアピールして、認めてもらわないと。
「狐火ちゃん?なんやそれ!」
「狐火ちゃんは、八百幻での私の大事な家族なんです!一人で残して行けないんです!一緒に、転生させてください。お願いします」
土下寝(うつ伏せ謝罪)をする勢いで、卑弥呼様にお願いした。
「うぇぉ、そんな勢いで言わんでも、耳に入っとるがな。まぁ、そこまで言うなら、考えんでもないが、その八百幻って、なんや、ゲームなのか」
「そうなんです。まぁ、ゲームっちゃ、ゲームなのですが、ホントに素晴らしくて、自分もその世界で生きているって感じがしてですね。
もう、毎日毎日行って、狐火ちゃん達と過ごしているんですよ~。仕事でイヤなことがあっても、八百幻に行けば、癒やされて、無くてはならない、私の半身の存在なんです」
コレでもかって感じで、推しを教えてあげねば。
「なんや、その熱量。今までと変わり過ぎやで、そのゲームの家族?やから、大切な存在やから、連れて行きたいっちゅう訳やな。
まぁ、その熱量で向こうでも頑張ってくれんなら、考えてもエエで、ただし、同じような感じにはならへんよ。
物理的にあるモノとかだったら、付喪神として、顕現出来るんやけど、ゲームのデータやからね、スキルと能力を持つのは、難しいかもしれへんで、それでいいんやったら、やったるわ。ホンマ、オマケやで、大出血サービスや」
「ウェ~イ、ウェ~イ、ウ〜〜ェ~〜〜イ!!ありがとうございます。ありがとうございます。ありがとうございます。これで向こうでも、頑張れます!頑張れます!頑張ることしかできないです!」
「う、うん。そうか。なら、もうええか」
「ハイ。さぁ、行こう。はよ、行こう!はよ、行かせ!」