0044. 思い出九 結 幻獣三連星!ジェ〇〇ス〇〇ームア〇〇ク
池か沼に行くことのお願いはいつもの通り、許してくれたけど、何故か、父上と母上も同行して様子を見る事になった。まぁ、いいんだけど、顕現する様子が見えたりはしないと思うんだけど、雰囲気でも楽しみたいのかな?
当日行く先の場所の名前は聞いたけど覚えて無い。ここから少し遠く二刻ぐらいかかるらしいので、朝出て、昼過ぎに着いて顕現の実験をすることになった。向こうで一刻ぐらいしか居れないので、顕現は多くても数回出来るかどうかかな。
行く日取りは父上と母上の行く準備や護衛の準備などがあるので来週に決まった。ちょっと時間ができたので、もう少し練習したりして、少しでも成功確率をあげようと思う。
ーー当日
ついに「水蓮」くんを顕現させる日になった。朝からたきやゆき、みきのテンションが高い。普段との違いにちょっと戸惑うが、何がテンションを上げる要因なんだろうか。父上と母上も少し興奮しているようだし。この時代外出が少ないから、それでなのかな。
予定通り、朝出てから二刻ほどで、池に着いた。思ったより大きくてビックリした。お昼を食べつつ、少し休憩したところで、「水蓮」くんの顕現を始める。
父上や母上等は少し離れたところから、私の様子を見ている。運動会のダンス演技を見られている感じの恥ずかしさがあるが、まぁ、それは横において顕現を始める。
まずは、狐火ちゃんを近くに呼んで、そのうえで、花梨ちゃんを顕現させるっと。ここまでで1-2分くらいかな。だいぶ早くなってきた。このまま時間短縮できるように頑張っていこう。
それでは本番の「水蓮」くんの顕現の方だね。まずは、水を感じ、水をイメージしつつ、水の陰陽五行を実施してと。それから、いい感じで魔素を周りに溜めながら、体内圧縮をどんどんしていく。このままもっと圧縮しつつ、顕現トンネルを作り拡げていく。う〜ん、順調に来ている。 最後に八百幻にいた頃の「水蓮」くんをイメージして、ウォータースライダーでトンネルをすべり落ちてくるようなイメージで。それと最初なので詠唱をして顕現を行う。
「さぁ、一緒に遊びましょう。水の遊人、水蓮」
体内の魔素がゴソッと指先から無くなっていき、私の目の前がモヤがかかった状態で徐々に明るくなる。きたぁ~~、これは1回で成功したようだ。モヤが晴れると、そこには30センチくらいイッカクの着ぐるみを男の子が立っていたぁ。
「水蓮くん、久しぶり。会えてよかった~。ぃやぁっほ〜い」
さすがに父上達が見ているので、だいぶ抑えめに歓迎するが、私の足元では、3人が輪になってグルグル回っていた。相変わらず仲良しのようで、八百幻の時を思い出して少しウルッときてしまった。
その様子を見て、水蓮くんが二人に、耳打ちをして内緒話をしている、二人も頷いているので、何かするのかな?八百幻のときは、3人での連携攻撃技とかをいくつか作って、冒険を楽しんでいたのだが。
話し合いが終わったのか、3人が縦に整列をしている、某音楽グループのダンスを見せてくれるのか、宴会芸として教えてあげたから上手にできるのよね、と思っていたら、それぞれのスキルで、バズーカ砲や剣を空中に浮かしながら作った。
もしかして、もう1つ教えていたジェ〇〇ス〇〇ームア〇〇クをする気だな。いいねぇ~、あれは派手に見えるように3人で一生懸命、連携練習をしたからねぇ。
こっちの世界で、攻撃スキルを使うとどうなるんだろう、今まで使わなかったから、3人揃った記念に初試ししてもいいかっ。どうせ、みんなには視えないしね。
3人は準備したまま、私からの合図を待っているので、池の方を指差し、池に向かったパフォーマンスをするのを許可した。3人の並びは、水蓮くんを先頭に、花梨ちゃん、狐火ちゃんと並んでいる。水、木、火の順で技が来るので、久しぶりに見れて、ワクワクする。
許可をすると、3人は早速、並んだまま、池の前でグルグルと走り始めた、ときどきボクシングのランニングのように、避けたり攻撃したりして、往年の名作アニメを再現している。何周かしたら、私の方に戻ってきて、そこから池に向かって行った。ついにジェ〇〇ス〇〇ームア〇〇クのお披露目ね。
地面を滑るように3人が池に向かっていく、まずは水蓮くんがバズーカ砲みたいなのでスキルを使用すると、15メートルくらいの水柱が出来た。八百幻のときはこのあとに、氷属性の魔法で凍らせてたけど、こっちではまだできないようで、花梨ちゃんが水柱を木属性のスキルで、囲っている。
花梨ちゃんも土属性がまだちゃんとできないようで、そのまま、狐火ちゃんが、15メートルもある木を連射して破壊している。いやぁ~、爽快だな~、まだまだ、さすがに八百幻と一緒ではないが、こっちに来てすぐでここまでできるとは、スゴイね。
ふと、父上達の方を見ると、唖然として口をパクパクしている。母上は、蒼白い顔をして、今にも倒れそうだ。私は3人を見れるけど、みんなは見れないから、いきなり水柱があがったり、木が出てきたり、火で燃えたりしたんだろう。これは恐怖でしかないか、やり過ぎてしまったかも知れない>.<
あのあと、父上達にやり過ぎたことを謝り、3人居ることを少し説明して、自宅に戻ってきてた。池とその周辺は、少し地形が変わってしまったので、みんな口外無用の戒厳令が父上からだされ、周辺を鞍馬衆が当面の間、警備する事になってしまった。
やり過ぎてしまったが、3人を顕現できたし、攻撃スキルの威力やみんなの見え方がわかったので、私は満足している。ちなみに後日、水蓮くんの能力を鑑定したら、こんな感じだった。やはり八百幻とは種族もスキルも変わってる。
名前:水蓮
種族:流爽人 水氷属性
※コロポックルのような小人系
スキル:
水麗Lv0
XXXXアンロック Lv0
XXXXアンロック Lv0
能力:
体力 :L/S
力強さ:O/D
丈夫さ:M/C
器用さ:G/S
素早さ:I/S
魔使力:M/A