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0036. 思い出七 下 道路作りは住民説明会から

定期的に長く投稿しようと思いますので、ブックマークと☆、「いいね」で評価をしてくれたり、ゆるめの感想とご意見もらえると、嬉しいです!!

「父上、母上、本日もお時間を頂戴しまして、ありがとうございまする。また先日は、いろいろとお骨折りをくださいまして、ありがとうございまする。

 改めて、感謝申し上げまする。本日もお願いがございまして、参りました」

 ちょっと丁寧過ぎるかもしれないが、こちらは追加でいろいろとお願いする立場なのだから、これくらい遜ってもいいんじゃないかな。


「琴よ。そんな言葉で話さずともよいぞ。そなたはまだみなに伝えれはおらぬが、姫御子様ゆえに、儂等に指示すれば良いのじゃ」


「そうですよ、琴。そなたは、直に姫御子様としての振る舞いをせねばならなくなります。今から、その振る舞いに慣れねばならないのですから、もう少し態度を改めねばなりませぬぞ」

 えぇ、そういう上からの態度を示さないとイケないの?ちょっと、令和のモブキャには厳しいんですけどぉ。

 とはいえ、ここで否定しても父上、母上がビックリするだろうから、ここは適度にお茶を濁す感じで答えておくかな。立場が人を作る的な感じで。


「父上、母上、ご指摘ありがとうございまする。とはいえ、私はまだ(数えで)4歳です。少しづつ、姫御子の立場に則した振る舞いが出来てくると考えますので、ゆっくりと見守っていただければと」


「うむ、そうよな。ちと姫御子様として、しっかりとしてもらわぬといけぬと思い込みすぎておったわ。琴は、まだ4歳であったわ」


「殿、わらわも先に申した通り、琴はまだまだだと思いますが、思い込みは危のうございまする。また、氏兼と二郎太郎のようになりますから、ここは琴の言う通り、ゆっくりと見守ろうじゃありませぬか」

 父上ぇ、氏兼と二郎兄ぃに何をしたのですか。怖くて聞けないわ。

「少し話がずれたな。琴よ、今日はお願いがあって来たのではないか」


「父上、そうでした。今日の御神託(おねだり)は道作りの原料と、都市計画の立案、工具や交通手段の開発についてです。

 まず、道をしっかりと整えることで、人と物の移動が楽になり、街が栄えるとのことでした。ただ、この安房の地では、道作りに必要となるものがあまり無いらしく、西国から持ってくる必要があるとお聞きしました。

 次に都市計画ですが、街が栄えるたびに、勝手気ままに街を大きくすると、街の使い勝手が悪くなるとのことで、昔の奈良の都や京の都のように、絵図を描いてから街づくりをすると良いとのことです。

 さらに工具と交通手段の開発ですが、道や街づくりは、長く時間がかかるものなので、新しい工具を教えていただきました。これらを使うと、短い時間で作れるとのことでした。

 交通手段の方は、人が集まるということは、いろいろなものが大量に必要になるとのことで、そのために大量に運べる道具を教えていただきました」

 父上と母上が少しキョトンとしている。何かやっちまったかぁ?そんな変な事は、言ってないけどなぁ。


「琴よ、その『都市』と『交通』いう言葉は、どういう意味じゃ、その言葉も前と同じように御神託で聞いた言葉か。真里は、知っておるか」


「殿、わらわもその言葉は知りませぬ。琴、この言葉も前と同じように、別の言葉があるのですか」


「いえ、母上、この二つの言葉は、別の言葉はございませぬ、都市と交通で聞きました」

 おぉっ、この時代に無い言葉を使っていたんだ、他にもこれまでに使ってそうだけど、気になったのがこの言葉だったのかな。

 もうここは、みんなが知らない言葉は、御神託で聞いたとするしかないな。今さら、転生してきたと言っても、想像出来ないだろうし、御神託で私が神様の関係者って事は、知ってるのだから、そのほうが、納得しやすいだろうしね。今後も、御神託になすりつけちゃおう。


「都市とは、都のような大勢の人が住んでいるところを指すようです。交通とは、人や物を運ぶ道具などが行き来し、移動することを指すようです。

 今後も、御神託の言葉で、分からぬことがありましたら、教えてください。私には、まだどの言葉が父上、母上のご存知の言葉か分からぬゆえ」


「琴よ、御神託の言葉の説明、ありがとう。儂等も御神託の言葉をいろいろと聞いて、身に付けねばならぬゆえ、今後も、分からぬ言葉は聞くので、よしなに説明を頼むぞ。

 それで、今聞いた話であるが、道作りの原料であれば、光賀に頼むしかないが、時間はかかろう。工具や交通手段は、木地師や鋳物師、鍛冶師の誰かに作製を頼むかの、前と同じように絵図を用意してくれるかその絵図を基に頼んでおくぞ。

 あと、その都市計画というのは、氏兼と相談するとよい。氏兼がまとめ役として、社と門前町を作っておるからな」


「父上、ありがとうございまする。絵図は後日、描いてお持ちします。光賀には、どういうモノなのか手紙にまとめておきまする。

 それと、都市計画については、氏兼殿と話をしてまとめてもらいます。本日もありがとうございまする」

 

「よいよい、姫御子としての行動であろう。いろいろと差配をしてもらわないけないが、儂等も支えるでな。よしなに頼む」

 父上は、相変わらず姫御子としてのお願いを否定なく、受け入れてくれる。この時代の考え方なんだろうけど、この信頼感がこそばゆい。

 さぁ~、信頼を裏切らないように、一歩づつ片付けていきましょうかね~。

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