0309. 新しい子の顕現を
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氏兼達に桂華くんと紫翔ちゃんの話をしてから、10日ほど経った。2人を顕現させるためのそれぞれの顕現トンネルの構築もだいぶできるようになってきたので、そろそろ顕現できるかもしれない。
最初に2人を顕現させる場所をどこにするか、水蓮くん達に相談してもいい頃かもしれないな。
「ねぇ、狐火ちゃん、花梨ちゃん、水蓮くん。最近、だいぶ桂華くん達を顕現させるための顕現トンネルがしっかりとできるようになってきたと思わない?そろそろ、初顕現にチャレンジしようかなと思ってるんだけど、どこでするのがいいかな。ちょっと迷ってるんだよね。
さすがに奥之院の自室とかダンジョンの前の広場とかは無いかなと思ってるんだけど。そうすると、このマンションの部屋の中かダンジョンの何処かのフロアのどちらかにするしか無いかなと」
みんなに声をかけると、やっていた事を止めて、私の方に顔を向けてくれる。
「そうだね。まぁ、2人を顕現させるなら琴ちゃんの言う通り、このダンジョンの中じゃない。マンションの中でも良いけど、成功確率を上げるなら、ダンジョンの中がいいと思う。場所は選ぶのは難しいかなけど、僕を初めて顕現させた時のように属性の合った場所でやるのが成功する可能性が高くなるから、そこだけ気にすればいいと思うけどな」
まぁ、想定通りと言うか予定通りの言葉が返ってくる。そこまではすぐに思いつくから
「まぁ、やっぱりそうだよね、そうなるよねぇ。でさぁ、属性を考慮した場合、どこがいいと思う」
「2人は、クマ系と鳥系でしょ。属性は金と雷。それだったら、やっぱり琴ちゃんが今行ける場所だと4層の森林エリアか5層の鉱石採掘エリアがいいんじゃないの」
「でも、そこは氏兼達が採取したり、今後採掘したりするから、それだと顕現の練習しているところ見られちゃわない?」
「大丈夫じゃない。まだ5層の方には行ってないようだし、4層でも採取している場所から離れた採取ポイントの無い場所で練習すればいいんじゃないかな」
「まぁ、そうかぁ。採取ポイントは、フロア全体にあるわけじゃないから、離れれば確かに可能かもしれないね」
そうすると、4層の採取出来ない森林エリアで顕現のチャレンジをするのが1番いいのかもしれないな。
一応、氏兼達に練習する日を言っておいたほうが良いか、近づかないように。いやっ、言ったら言ったで、見に来ようとするだろうから、やっぱ辞めておこう。
練習はひっそりとやって、どこかで御使い様は、私が自由に顕現させることができるだって事を伝えましょうかね。
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さて今日はついに来たぁ〜〜。桂華くん、紫翔ちゃんの顕現チャレンジです。
だいぶ準備に時間を費やしたし、イメージも何度も何度もしているから、それなりに成功する可能性はあるんじゃないかな。
「狐火ちゃん、花梨ちゃん、水蓮くん。ついにこの時間がやってきました。桂華くんと紫翔ちゃんを顕現させたいと思います。パチパチパチ〜」
「うん、頑張ってね。こっちで2人に会えるのを楽しみだね。会ったら、何して遊ぼうかなぁ~」
うんうん、狐火ちゃんは、常時顕現しているから、まだ桂華くんと紫翔ちゃんに会ったこと無いもんね。私と一緒で楽しみが一杯だね。
「それじゃぁ、行きます。まずは桂華くんからね」
同時顕現は花梨ちゃんと水蓮くんでもできてないので、まずは確実に顕現させるために1人ずつの顕現を行うことにする。
ふぅ~、大丈夫、大丈夫。今まで何度となく花梨ちゃんや水蓮くんを顕現させているんだから、きっと上手くいく。
いつも通り、顕現トンネルをイメージして、桂華くんの姿を、あの可愛らしいモフモフのクマの姿をイメージして、よっし、行けるか。カチッとハマった感じがしないが、大丈夫か。もう少し、魔素を注入して、強度を高めるか?
「琴ちゃん、大丈夫?」
ちょっとどうしようか、悩んでいると花梨ちゃんから声をかけられた。失敗しそうな感じを受け取ったのかな。
「たぶん、大丈夫よ。今まで、花梨ちゃん達を顕現させてきたんだから、きっと桂華くんも顕現できるわ。よっし、顕現させるわ。神威顕現。お願い来て、桂華くん」
花梨ちゃんに答えながら、少しずつ魔素の強化をし、これ以上は無理かなってところで、桂華くんを顕現させるためにスキルの発動を行った。