0304. みんなに配って入れるか試そう
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指輪を作ったので、早速、氏兼達を奥之院の広間に集めて、説明をする。
「みんな、お疲れ様。この間、せっかく天堂の中に入れる出入り口を作ってもらったのに、私しか入れなかった理由を御使い様に確認してもらったよ。理由を聞いてきたから、みんなに話をして、また確認しに行こう」
「おぉ~、ありがとうございまする。そのような確認をしていただきまして。お手を煩わせました」
「いやっ、いいって。みんなにも早く入って欲しいからね。それで理由何だけど、2つあったみたい。1つは、私の鍛錬がまだ足りなかったってことらしい。まぁ、ほんのちょっとだけだったので、今日までにしっかりと鍛錬して、認めてもらったよ。
もう一つは、いくら内宮で出入り口をしっかりと監視、管理しているとはいえ、誰でも入れるのは困るみたいで、入れる人を制限するために識別出来るものを用意してたらしいよ。用意する前に私達が沛浪としたから、入れなかったみたい」
みんながまた理解不能だって顔をしている。まぁ確かにセキュリティゲートなんて、見たこと無いとイメージもできないよね。特に今回のは、私が居た令和でも、完全再現出来てないレベルだし。
「……、そのような道具があるのですか……」
「…うん、あるみたいよ。まぁ、私もどう動いているのか、理解出来てないし、みんなに説明も出来ないんだけどね。それで、その道具と言うかものだけど、この指輪になるんだって」
そう言って、私の横に置いていた小箱をみんなの前に差し出す。中はジュエリーボックスのように指輪が100個ぐらい仕舞えるようになっている。
「…これが指輪ですか。この輪っかになっているものが……」
「そうだよ。指輪って言って、利き手じゃない手の薬指にはめるんだって。あと、これで全部じゃないけど、入る人1人1個を身に着けて、貸し借りはしちゃダメだって。ちゃんと個人を紐付け出来るらしいよ」
「…はぁ。……そうなのですね。…理解が及ばぬので、なんといえばよいか」
「まぁ、そんなものだよね。私も理解し切れてないから、氏兼達と一緒だよ。でも、ちゃんと理解してほしいことは繰り返しになるけど、この指輪が無いと天堂の中に入れない。指輪は1人1個で他の人のを借りても入れないってことの2つぐらいだよ」
「わかりました。して、この指輪の大きさが合わないものは入れないってことでしょうか」
「そうだね。聞いた話だと、この1番小さい大きさのが入らないと入れないよ。まぁ、小さい子供は天堂の中に入れるなって事だと思うよ。それとこっちの1番大きいものでも入らなかったら、個別に作ってくれるって。
氏兼達数人は、たぶん、この大きさでも入らないでしょ。なので、個別に作ってくれると思うよ。一応、こっちにこれより大きいものがいくつか入ってるから、これで試してみて」
さっきのジュエリーボックスと反対側に置いていた小箱を氏兼の前に差し出す。
「それで、このあと早速入れるかこの間の出入り口に行って試したいんだけど、誰が行く?」
「そうでございますな。ここにいる者たちと沙門殿と筑馬殿の一族から数名、内宮を監視している者たちでよろしいかと思いまする」
「えっ、たきとまつも入る?あと荷運びするのに、力士衆のみんなはいいのかな」
いつも天堂の前で待っているたきには可哀そうかもしれないけど、ダンジョンの中に入る必要はないんじゃないかな。
「いえ、天堂の中に入れば、琴音様にお会いできるやもしれませぬので、入れるようになっておくのがよいかと。それと力士衆は、こちらの大きなものでも入りそうにないと思いますので、個別に作ってもらう必要がありますので、本日はよいかと」
「確かに力士衆はそうだね。じゃぁ、また別途、作ってもらったら、持ってくるよ。それとたきとまつは、わたしとしては入れなくてもいいと思うけど、氏兼達がそう思うなら、しょうがないわね。いいんじゃない。それじゃ、みんな、自分に合う大きさの指輪を利き手じゃない手の薬指にはめてね」
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