0300. みんなもダンジョンに入れるよって伝えてみた
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しばらくしてお茶のお代わりが来て、みんな、ほぉ~っとしながら、無言で飲んでいる。目を閉じて飲んだり、部屋の外の遠くを見ながら飲んだり、みんな、心を落ち着かせようとしているな。
まぁ、そんなものか、結構な爆弾な発言、共有だったかもしれない。私も氏兼達と同じ立場でいきなり共有されたら、戸惑ってしまうかもしれない。
「さて、お茶も飲んだし、そろそろいいかな。追加でお茶を置いておくから、冷めちゃうかもしれないけど、適宜、聞きながら飲んでね。それじゃ、最後の話を共有するね」
まだ飲んでる人いるが、待っていても手持ち無沙汰になるから、ちゃちゃっと再開しちゃいましょう。
「はい、よろしくお願いします」
「それじゃ、最後の話だけど、さっき話した2つは共に原材料があれば自分達で作れるようになれるよって話だったと思うけど、結局、原材料が無いと何も出来ないじゃない。そうでしょ。氏兼」
「そうでございますな。鋼にしろ、別の動力で動かすものにしても、原材料が無いと我らは何もできませぬ。今までの鋼も琴音様が天堂の中からお持ちになったものを使っておりますし、あの堅い板や布も琴音様がお持ちになられたものでございますから」
「うん、そうだよね。私が持ってこないと鍛冶師や他の人達も何もできないよね。でも、今後も私頼みだと何かあったときに困っちゃうでしょ。例えば、私がこの大聖宮から離れちゃったりするとか、病気や怪我で天堂の中に入れなかったりさ。そういう事が起きないようにはするけど、完全に無くすことはできないと思うから、なので、一部、それが出来るようにしてもらおうとお願いして来ました」
「……、あっあのぉ…お願いしてきましたって、…それって、なんですか」
「えっ、今の話、分かりづらかった?」
「あっ、いやっ、なんとなくわかりましたが、一応、それって何なのか、きちんと話してもらえると助かります」
「あぁ~、ごめん。何のことを指してそれって言ったかわからなかったね。それって言うのは、原材料集めのこと。私が天堂から持ってきてるものも実は中で原材料があって、それを御使い様と加工しているんだよね。あまり言ってなかったかもしれないけど」
「えぇ~、そうなんでございますか。あのモノをそのまま持ってきているのかと思っておりました」
「いやっ、流石にそれはないよ。だって、オガ炭だって、みんなに成型はしてもらっているのを運び込んで、作ってるでしょ。それと一緒で、原材料が天堂の中にあるってだけだよ」
「はぁ~、確かに言われてみれば、そうかもしれませぬ。それで一部が出来るようになるというのは、原材料集めのことでどのようなことができるようになるのでございますか」
「あっ、えっとね。天堂の中で原材料があるって話をしたけど、実は天堂の中に森とか洞窟とかがあるんだよね。そこで私が御使い様と伐採とか採取とかして、それを加工しているの。だから、みんなに伐採とか採取、採掘ができるように、天堂の中に入れないかって、お願いしておきました」
「…っおぉっ……、誠でございますか。我らが天堂の中に入れるようになるというのは」
おぉ~、氏兼、顔をぐい〜んっと近付けて来たよ、怖い、こわい。迫力があり過ぎて、下から漏らしちゃいそうになるよ。
「氏兼、顔、顔。いつも言ってるでしょ、顔を近づけ過ぎだって。離れて、離れて、しっし」
氏兼に向かって、手をしっしと振って、私から離れるように促す。
「失礼致しました。あまりことで驚き過ぎました」
「この3つ目のことは、確定じゃないよ。さっきの2つの話を聞いたときに御使い様に私の方からお願いしたことだから、実際にそういうことをできるようにしてもらえるかは、神々次第だからね。あまり期待し過ぎないでよね」
「それでどのようにしていけるのでございましょうか。琴音様と同じようにあの広場の天堂の建物から行けるようになるのでございましょうか」