0295. ダンジョン産の布と板を渡して試してもらおう
定期的に長く投稿しようと思いますので、ブックマークと☆、「いいね」で評価をしてくれたり、ゆるめの感想とご意見もらえると、嬉しいです!!
ーーーー
無事に試食会も終わり、ダンジョン産も地上産も味に違いもなく、効能、効果も何か変わっている感じも無かった。
まぁ、食事での悪影響はすぐに出ない場合が多いから、初めは少なくして、様子を見ながら、長期的に経過観察してだね。ようは、薬の治験みたいなことをして、安全性を確認したあとに大々的にみんなに食べてもらいましょう。
それまでは、私の見える範囲で氏兼達に食べてもらうで。
その後、氏兼達にダンジョン産の食材の取り扱いについて説明し、当面は私の周辺メンバだけにして、父上や母上は、こちらに来る機会があったら、お出しして食べてもらうことで納得してもらった。
父上達には氏兼から伝えてもらってもよかったのだが、久しぶりに私から手紙を書いて説明しておいた。この間の件で心配させちゃったからね。
少しは直接連絡して安心してもらわないと。また、ここに突撃して来ちゃうかもしれないからね。
ダンジョン産の食材は、これで良いとして、ダンジョン産木材の取り扱いについては、まだ決まってはない。サンプルは渡して、確認は採ってもらっているけど、違いはほとんど無いみたい。若干、地上産に比べて硬めみたいだけど、それ以外の違いは明確にわからないと氏兼から報告を聞いてる。
そうすると、セルロースナノファイバーの糸と板の生産に使うのがいいのかもしれない。大聖宮の裏山とかで今は伐採してもらってるけど、消費量が増えたら、禿山になっちゃうかもしれない。
なので、当面は間伐や除伐、下草刈りなどの森林整備で出た木材だけをみんなの燃料に利用するぐらいに抑えるようにしようかな。足りない分をダンジョン産木材で、木炭やオガ炭など作ればこの大聖宮に居る人分と父上達の分くらいはどうにか私だけで出来るんじゃないかな。
まずはナノファイバーを大量生産して、みんなの衣服や板塀を強化して、死なないように防御力強化だね。
ーーーー
ダンジョン産の木材などでセルロースナノファイバーの生産を始めて数日、思った以上に順調に在庫が積み上がって来ている。アイテムボックスに入っているので、見た目の量はよくわからないけど、布は百反分くらいはありそうだし、板も江戸間サイズで数百枚ぐらいはあると思う。ちゃんと数えてないから、大体だけど。
これだけ作れば、一旦は検証とかに使っても大丈夫かな。よし、今日、戻ったら氏兼達に作業を依頼して、検証をぶん投げちゃおう。
「氏兼、今日は大八車をたくさん天堂のところに集めてくれるかな。この間、お試しで渡した布や板をたくさん持って帰れるから、運んで欲しいんだよね」
「承知しました。それでは、琴音様が天堂の中に入られている間に今ある大八車を全部集めておきまする」
「うん、よろしくね」
……
…
自室に戻って来るのも、少しめんどくさくなったので、ダンジョン4層で木材を伐採しながら、その場でセルロースナノファイバーの布と板を生産した。もとからアイテムボックスに入っている量から、1-2割は増えたんじゃないかなと思う。
「氏兼、お疲れ様。無事に今日も鍛錬終わったよ。それで今朝、話をしていた通り、持って帰ってきたから運ぶのお願いね」
ダンジョンから出ると、大八車がところ狭しと並んでいた。まるで駅前の駐輪場のような感じだ。20-30台はあるんじゃないかな。
「あれっ、大八車って、こんなにあったっけ」
「はい、いろいろと便利なので、大工が琴音様が最初に作られたのを参考にして、自分達で作ったのですよ」
「まぁいいわ。こんだけあれば十分でしょ」
その後、いつものようにダンジョンの中からアイテムボックスに入れてるセルロースナノファイバーの布と板を出した。
結果、大八車全部に乗せてもまだ足りなかった。
まだアイテムボックスに入ってる在庫分は、また後日にしよう。
とりあえず、この分で氏兼達に、説明して試してもらおう。