0293. 4層で採取したもので試食会をしよう
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ーーーー2日後
昨日、一昨日と連日、ダンジョンに入って4層を探索した。おかげで4層のマッピングはほぼ終わり、宝箱も3つほど回収出来た。
ちなみに4層宝箱の中身は、片手用の小型ノコギリ、いわゆる枝切り用のノコギリと小型の鉈、それと小型の斧になる。そう、4層の森林は、素材回収を目的としたフロアなのだ。ここで、ちょっとした小銭稼ぎをして、道具や武器、防具等を整えるのが、八百幻でのスタンダードな攻略になっていた。
今日から、なので木材や草花、はちみつや山の幸など、何が採集、伐採出来るかを確認して、そのうえで木地師、具足師や勝手方のみんなに渡して、何かダンジョン産と地上産の違いがあるのか、確認してもらおう。
もしダンジョン産のほうが性能が良かったり、味が良かったら、定期的に採集、伐採しようかな。まぁ、私しか出来ないので、個人消費用とか、私の周りの人用にしかしないけどね。
こういう時、贈答用とか外交交渉用の戦略品とかにすることがあるけど、量が採れないので、最初からそういう使い方はNGとする。
さぁ~、伐採ポイントと収集ポイントに行きますかね。マッピングする際に、前と違うか、確認済みだから、一直線に行ける。まずは、キノコ類とはちみつを採ろう。その次は、木材かな。
……
…
よっし、今日はこれぐらいにしておこうかな。
十分、みんなにお試ししてもらえる分のキノコ類とはちみつは採れたし。木材は次の機会にしよう。
ーーーー天堂前の広場
「氏兼、たき〜。戻ってきたよ~。今日は、いつものオガ炭とかとは別に山の幸を持ってきたよ。戻ったら、勝手方のみんなに渡して、ちょっと試してもらおうかなと」
「……えっ、何ですか。山の幸って、天堂の中に森や山があるんですか?」
しまったぁ~。天堂の中に休憩スペースがあったり、ちょっとした鍛錬できるスペースがあるってことは言ってたけど、詳しい話は全くしてなかったわ。ここは誤魔化すしかない。
「えっと、山とか森とかって言うほどのものは無いわよ。たぶん、御使い様がわざわざ、こっちの世界に来るときに持ってきてくれたんだと思う」
狐火ちゃん、花梨ちゃん、水蓮くん、ごめん。一旦、こういう設定にさせてぇ~。
「そうなのでございますね。そうすると、琴音様、お持ちになられたこの山の幸は天上界の物になると言うことですね。いや、ありがたや、ありがたや。これは是非とも、殿や御方様にも食していただかなければなりませぬな。戻り次第、殿にお伝えしておきまする」
うぉ~~、思ったより大事になりそうだぁ~~。いやぁ~、待て待て。そんなに大事にするんじゃない。軽い気持ちで、ちょっとお土産、てへっってぐらいの気持ちしかなかったのに。
「えっと、そうなの、そんなに大事なの。まだまだ、もらえると思うから、今回の分は、本当に食べれるかとか、美味しいかの確認にお試して食べてみて、大丈夫って、なったら義実達に来てもらって振る舞えばいいんじゃない。まだわからないものを、急いで、見せなくても」
「確かにそういうこともありますが、御使い様から、下賜された物があるということは、お伝えしておかないと、この先何か問題が起こるやもしれませぬので」
まぁ、確かにこのことが変に伝わって、騒動が起こるかもしれないし、周りの敵方が攻めてくるってこともあるかもしれないわね。その時に知らなかったでは、初動が遅れるから、まぁしょうがない。情報だけ、共有してもらうか。
「わかったわ。氏兼の言う通り、この事実だけ義実に伝えて。また、もらった物の中身、内容については、美味しく食べれるかの確認が取れるまで、伝えないでもらえるかな」
「はっ、承知しました」
「それじゃ、勝手方のみんなにこの食材を渡してもらえるかな。見た目だけじゃ、違いがよくわからないと思うから、管理、保管はしっかりとお願いね。
あと、できれば、違いをわかりやすくするために、同じ料理を今までの食材でも作って比べられるようにしてくれるかな」
「承知しました。勝手方の者にそう伝えておきまする。同じ食材で料理を同じように作るのであれば、今、その食材があるか確認する必要がありますゆえ、数日後をめどに試食をしていただこうと思いまするが、いかがでしょうか」
「うんうん、それでいいよ。それじゃ、それまで保管をお願いね」