0283. 質問してたら時間が無くなった
「そこまでしてもらえるだけで十分よ。これでだいぶスキル練習が効率よくなりそうだし、スキルレベルを高くできるわ。
それじゃ、今から質問してもいい。何から聞こうかしら」
『…えっ、今から…。いいけど。この場では答えられないよ。持ち帰って確認してからでいい』
「うん、それで構わないよ。持ち帰って確認してくれるだけで十分だよ。それでどんな質問するのがいいかな。なんか迷っちゃうな」
『琴ちゃんは、何が1番気になってる?』
「そうねぇ、たくさんあるけど、まずはレベルアップしていくために、みんなともっと一緒に戦闘できるようになりたいかな。だから、陰陽五行のスキルをもっとレベルアップして、戦闘に使えるようにしたいかな。
今は、八百幻のときの初級レベルのスキルしか発動できないし、それにウォーター系は水が近くにないと威力が落ちちゃってるし、ファイア系も近くに火があるのとないのだと、威力が違うし。どこでも同じ威力で発動できるようにしたいし、それと発動ももっと速くしたいかな」
『そうなんだぁ。八百幻のスキルレベルを上げて高難度の魔法を使えるようにするのと同時に、周辺環境に影響を受けないでスキルを発動したいのとスキル発動を高速化したいってことね。今でも答えられることはいくつかあるけど、さっき言った通り、どこまで喋っていいかわからないから、明日以降、確認でき次第回答するよ』
「水蓮くん、よろしくね。それじゃ、今日の質問はこれくらいにして、いつものルーティンをしましょうかね」
水蓮くん達との質問タイムを終わらせて、いつものルーティンで、必要な生活消耗品を作っていく。最近は、鋼などの金属インゴットは在庫が溜まり気味で余剰在庫になってきているらしい。鍬や鋤などの農機具の金属部分もだいぶ入れ替えが進んできているとこの間、報告を受けたので、言われたときに作る受注生産になっている。なので、今作っているのは、オガ炭のみである。
他に何か作るモノを考えないと、スキルレベルが上がらない可能性が出てくるかもしれない。まぁ、また今度でも考えてみよう。
オガ炭を作り終わって、時計を見ると、あと半刻で戻る時間になる。このまま、ダンジョンに行くと戻ってくるのが予定を越えてしまうので、今日は図書室で何か参考になりそうな本や映像資料がないか、探してみるかな。
「それじゃ、早速レベル上げをしにダンジョンに行こうかね。今日は何回か周回できるといいね」
『琴ちゃん、周回は難しいよ。時間、時間。今の時間だと、モンスターハウスとボス戦したら、帰る時間になると思うよ』
花梨ちゃんに言われて、部屋に置いてある時計を見ると、もう10時30分を回っていた。確かこの時間からだとそれぞれ1回戦闘したら、戻らないといけないかな。
はぁ~、ついついみんなと話しすぎちゃったよ。まぁ、しょうがない。こんな日もあるだろう。
「そうだね。花梨ちゃんの言う通り、この時間からだと、それぞれ1回ずつ戦闘したら終わりだね。周回は、明日以降にするしかないか。じゃぁ、時間もないしs、すぐに行こうか」
そう言って、すぐに部屋を出る準備をして、モンスターハウスとボス戦を1回ずつして、帰った。
………
……
…
ーーーー数日後
水蓮くん達にスキルのことを質問して、数日。未だ質問の回答を神々もらってない。
そんなに時間がかかるような質問じゃないと思うけど、どうしたんだろう。なんか焦らされているな。こういうのは質問して熱量の高いうちに回答が欲しいよね。時間がかかって、遅いとそれだけで『あっそ、今さら回答もらってもねぇ〜』っていう気分になっちゃうし。でも、神々にそんな態度を取っても、なんの意味もないし、ここは待つしかないんだけどね。早めに回答欲しいなぁ。
「それじゃ、行ってくるね。鍛錬も頑張ってくるよ」
いつものようにダンジョンに入っていく。
それじゃ、オガ炭を作ってからダンジョンに入りますかね。今は、4層に行けるが2層モンスターハウスと3層ボス戦を何度も周回している。レベルの上がりはあまり無いが、狐火ちゃん達の支援無くて、しっかりと動けるようになっておかないと、10層まではどうにかなっても、11層以降は攻略が難しくなるんじゃないかと思ってね。
なので、スキルレベルも兼ねて、比較的安全に戦闘ができる2層と3層にいるのだ。
ちなみに、途中の戦闘はレベルアップしないので、狐火ちゃん達にお願いして、魔物を片付けてもらっている。おかげで、私は走っているだけで戦闘0で目的地に到着している。